2023 Fiscal Year Research-status Report
電子カルテの医療ビッグデータを用いた認知症診断支援AIモデルの開発と臨床応用
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22KJ3211
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
中奥 由里子 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 予防医学・疫学情報部, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Keywords | 脳MRI画像 / 認知症 / 脳画像解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、脳MRI画像の複数の撮像法から、画像的特徴を自動抽出して評価する認知症診断支援AIモデルを開発することである。2023年度は、脳神経内科の医師・心理士との協力体制を構築し、拡散テンソル画像、3D-T1強調画像を含むMRI検査と認知機能検査が実施されている方のIDを抽出した。現在、本研究用に電子カルテから、年齢、性別、教育歴、認知機能検査スコアなどの情報を収集し、データベースを構築している。 脳MRI画像の解析という視点では、並列処理が可能なマシンに、様々な脳画像解析ソフトが使える環境を準備した。3D-T1強調画像には、Freesurferなどを用いることが可能となり、拡散テンソル画像には、FMRIB software library (FSL) を用いて、ROI毎にfractional anisotropy, mean diffusivityなどの値の算出が可能となった。つまり、脳MRI画像から、数値化された画像的特徴量を得ることが可能となった。また、地域在住高齢者約150人の脳MRI画像データを用いて、軽度認知障害(MCI)と健常者を弁別するモデルを構築した。 来年度は、国循内のデータセットをupdateし、脳MRI画像データの収集・前処理を行い、一般化線形モデル(GLM)等による認知症診断モデルを作成していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、本研究で必要となる脳MRI画像検査と認知機能検査が実施されたの方のIDを抽出した。脳MRI画像を前処理するマシン環境を準備し、手元のデータを用いて、撮像法毎に、数値化された画像的特徴量を得る手段の検討を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究用に抽出した電子カルテIDを用いて、年齢、性別、教育歴、認知機能検査スコアなどの情報を収集し、データセットを構築すると同時に、脳MRI画像データを出力する。上記で構築した新しいデータセットを用いて、認知症診断支援モデルの構築を進めていく。
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