2023 Fiscal Year Research-status Report
近代東西言語接触研究のためのイタリア現存宣教師東アジア文献デジタルアーカイブ構築
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22KK0005
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
内田 慶市 関西大学, 東西学術研究所, 研究員 (60115293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩山 正純 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (10329592)
奥村 佳代子 関西大学, 外国語学部, 教授 (10368194)
石崎 博志 関西大学, 文学部, 教授 (30301394)
沈 国威 関西大学, 外国語学部, 教授 (50258125)
千葉 謙悟 中央大学, 経済学部, 教授 (70386564)
小川 仁 京都精華大学, 国際文化学部, 講師 (70827849)
永井 崇弘 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 教授 (80313724)
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Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2026-03-31
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Keywords | イタリア / ローマ / バチカン / イエズス会 / カサナテンセ / 中国語資料 / 言語接触 / 文化交渉学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も前年度に引き続きイタリア現存の中国語関係資料の調査を各自で行ってきた。研究代表者と研究分担者(塩山、奥村、永井、小川)は2023年の9月にイタリアを訪れて、ローマ大学図書館、カサナテンセ図書館、さらに、バチカン図書館とバチカン文書館、また、イエズス会文書館で目録を基に現物を見てリスト作成を行ってきた。ただ、訪問時間には制限があり十分な資料の閲覧は困難な面も多く、それを補う形で各機関の漢籍目録から必要な書誌情報を抽出する作業も同時に行ってきた。なお、研究代表者と小川研究分担者は2月にもバチカンを訪れて資料調査を行った。その際には、特にバチカン文書館における日本関係の資料の発掘に重きを置き、いくらかの成果は得られている。 いずれにしても、目に見える成果はまだ上がってはいないが、特に、研究代表者は多くの国際シンポジウムで関連する資料等について発表を行うと共に、関連する研究者との情報交換を行い、資料の収集に努めた。 この他、現地の研究協力者とは頻繁に連絡を取り合っていて、特にローマ大学のマシーニ教授とトーラ研究員とはオンラインでの討論も行ってきた。この他、カサナテンセ所蔵漢籍目録については、実はすでに新しい漢籍目録が完成しているはずであるが、まだ出版までには至っていないようで、その代わりとして、これまで唯一の貴重なリストとその説明を加えたメネゴン氏の文献を協力者と共にラテン語から中国語への翻訳を完了しており、次年度にはそれを公表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年の9月にようやく研究グループでの現地調査が可能になったが、それまでの2年間はほぼ渡航が不可能で、その結果、現地での調査及び整理が予定より大幅に遅れている。 ただ、日本国内での目録等による調査は続行しており、限られた状況の下で研究グループはそれぞれの分担作業を実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は9月に研究グループ全体でローマに赴き、現地の研究協力者を交えた「国際シンポジウム」の開催を企画している。 併せてローマ、バチカン、更にはナポリ、ベネチアの各関連機関を訪れて資料の整理、発掘に努めるつもりである。 また、リスト作成と論文発表も引き続き行っていくことは言うまでもない。
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Causes of Carryover |
大きな理由はコロナ明けまもなくで海外での資料調査が思うように出来なかったことによる。 今年度は、9月にはローマ大学でのシンポジウムを予定しており、それには研究代表者及び研究分担者全員が出席の予定であり、そこで経費の大部分を使用する予定である。
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