2022 Fiscal Year Research-status Report
現実・仮想経済活動の場:発展持続可能な国際社会構築へ向けた実験実証・規範的研究
Project/Area Number |
22KK0020
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
小谷 浩示 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 教授 (80422583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿中 真 立命館大学, 経済学部, 教授 (40421234)
ISLAM MOINUL 高知工科大学, フューチャー・デザイン研究所, 講師 (60841658)
Ovsiannikov Kostiantyn 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 助教(PD) (90837460)
安井 佑太 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 講師 (90927047)
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Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2027-03-31
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Keywords | 対面環境 / オンライン環境 / Creativity / Productivity / Generativity / Wellbeing |
Outline of Annual Research Achievements |
第一段階として、欧米、南アジア、日本で実施する予定の質問票調査の叩き台の作成を行った。この為、東京や高知工科大学にて本プロジェクト共同研究者であるLechevalier教授、Ovsiannikov氏等と対面で複数回研究打ち合わせを行った。結果、質問票調査の枠組みに関する合意形成をするに至った。但し、欧米とアジアではcreativityやwellbeingに関する概念等が違う為、文言やその他細かい表現に関しては後日再調整を行うと云う事も確認された。又、上記対面打ち合わせに参加出来なかった共同研究者達にも打ち合わせ内容を共有しており、その進捗状況においての大きな齟齬等は無い状況となっている。質問票調査内容を最終的に合意する為には海外現地訪問時等を活用し後1・2回程、海外共同研究者との対面での打ち合わせをする必要がある。オンライン実験と対面実験で行う基本的な実験デザインの枠組みをOvsiannikov氏と共同で開発している。実験の内容はオンライン環境と対面環境で社会的共通資本蓄積と私的資本蓄積への行動が如何に変容し得るのか、そして、持続可能性を高める社会的共通資本蓄積はどの様にして高められるか、被験者の行動を観察しそのデータを収集する。この実験「社会共通資本蓄積持続可能性ゲーム」として命名し、本プロジェクトの中核的な実験研究として位置付けれる。よって、その実験デザインと実施方法が確立された暁には、国際共同研究として日本、欧米、南アジアでその実験を活用し、WellbeingとGenerativityの行動データを収集する予定となっている。この実験デザインと実施計画はこれより2・3ヶ月で完成が見込まれている。上記実験と同時に、オンライン環境と対面環境で同じタスクを被験者に課しcreativityとproductivityを検証するtask-effort実験の開発にも着手している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各国で実施する予定の質問票調査、及び、各実験のデザインと計画は順調に進捗している。共同研究者達とのコミュニケーションと合意形成も十分なレベルといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の早い段階で質問票調査内容を最終的に確定し、各国におけるオンライン環境と対面環境に資するcreativityやproductivityの指標データを収集する予定である。その質問票調査の結果を実験デザインと計画にフィードバックし、持続可能性ゲームとtask-effort実験のデザインと計画を更に突き詰めて行く予定となっている。逐次、各国訪問、又は、共同研究者が日本訪問をする予定調整を行っている。海外にいる共同研究者とのコミュニケーションもオンラインと対面の両面で円滑に進めて行く予定となっている。
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Causes of Carryover |
当初予定していた訪問が当該年度に限り、共同研究者が別の案件も含み日本へ数ヶ月滞在する等幾つかの事情が重なり日本で研究打ち合わせを対面でする事が可能になった。又、当該年度に予定していた実験謝金等の支出も自主参加の学生被験者に対してパイロット実験として実施したので計上せずに済んだ。Ovsiannikov氏も本プロジェクトにおけるパイロット実験を欧米で行ったが、ボランティアの学生達を被験者としてしていた為、謝金を計上する必要がなくなった。よって、研究計画に大きな変更はないものの、上記事情により計上しなかった予算が生じた、といえる。
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