2023 Fiscal Year Research-status Report
Genetic pollution caused by edible mushrooms cultivation in east Asia and its technical solution
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22KK0090
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本田 与一 京都大学, 農学研究科, 教授 (70252517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺内 裕貴 山口大学, 大学研究推進機構, 助教 (40915336)
入江 俊一 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (30336721)
河内 護之 京都大学, 農学研究科, 特定准教授 (70771294) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2028-03-31
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Keywords | きのこ / 食用担子菌 / 胞子 / 遺伝子汚染 |
Outline of Annual Research Achievements |
「遺伝子汚染」は、種の遺伝的多様性を棄損し、自然界における遺伝的資源の豊かさ、ひいては種の多様性を著しく低下させる。ペットなどとして持ち込まれ た外来生物との交雑による固有種の駆逐等が取り上げられる事も多いが、実際には農業における単一もしくは限られた(外来・遺伝子組換えを含む)品種の大規模栽培により、野生の同種もしくは近縁種において遺伝的な多様性が失われることが地球規模で頻発している。環境に優しく、持続可能な社会を形成するため、農業に起因する遺伝子汚染の拡大について国際的な観点で客観的に把握し、またその影響を放置することなく技術的・政策的な対策を打つ必要がある。本研究は、東アジアにおける代表的な栽培きのこであるシイタケとキクラゲをモデルとし、農業活動による遺伝子汚染の実態について調査することで、越境汚染や各々の国・地域に固有の遺伝的多様性の残存具合を明確にし、遺伝資源の保護立案に役立てることが可能となる。また、農業による遺伝子汚染の侵攻をくい止めるため、異型担子菌類に属するキクラゲを材料として、形質転換系の開発、ゲノム編集系の導入を行い、最終的に胞子を作らない栽培株の育種を目指す。本年度は、昨年度に引き続き、中韓における日本原産株の人工栽培による遺伝子汚染の拡がりについての実態を把握する目的で、越境汚染の有無や、これまでに栽培株の遺伝子がどのくらい天然の集団内に浸潤しているかについて調査した。このため研究代表者が、研究協力者である韓国の慶尚大学校に出向いて研究打ち合わせやフィールド調査を行った。 また、海外との共同研究によりマンネンタケ等のさまざまな食用きのこ種におけるゲノム編集の導入や胞子形成についても研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
韓国側との共同研究は、現地も訪問し計画通りに進んでいる。一方で、コロナ禍の影響で中国側への入国にはビザが必要であり、また研究代表者はOECDの共同研究実施のためスペインに7ヶ月間滞在する必要があったため、現地調査を含め十分な研究はできていない。
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Strategy for Future Research Activity |
中国政府は日本国籍を持つものに対するビザなしの訪問解禁を検討している。手続き上の制約がなくなれば、これまで実施が困難であった現地でのフィールドワーク等の研究計画を開始することができると思われるため、コロナ禍のため初年度および二年度に生じた研究計画の遅れをとりもどしていく予定である。
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Causes of Carryover |
渡航計画の遅延等により残額が生じたが、次年度以降の計画の巻き直しによる渡航に使用する予定である。
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Research Products
(11 results)