2022 Fiscal Year Research-status Report
2050年に向けた世界最大紅茶産地インド・アッサム州の持続的な水環境管理の提案
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22KK0091
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤原 正幸 京都大学, 農学研究科, 教授 (40253322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱 武英 京都大学, 農学研究科, 准教授 (30512008)
長野 峻介 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (90646978)
勝見 尚也 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (40769767)
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Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2026-03-31
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Keywords | 茶樹 / 灌漑 / インド・アッサム / 気候変動 / 水質 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者(藤原)を含め,日本側の3名がインド工科大学グワハチ校土木工学科の海外共同研究者(Sarma教授)を訪れ,研究対象地の設定と今後の研究体制および計画について検討し,実施協定書を作成し署名した. 研究対象地については,観測データ取得の確実性,茶園利用の柔軟性および自由度,交通の便などを考慮して,当初の予定場所に代わり,インド工科大学グワハチ校キャンパス内の茶園を利用することとした.現地茶園にて,灌漑設備の設置や灌漑方法などについて検討した.灌漑水はキャンパス内の貯水池から取水し,灌漑区と非灌漑区を設置することで,灌漑の影響を明らかとする.茶樹の剪定については,インド工科大学グワハチ校のスタッフにより,2023年1月に深刈り(Deep Skiff)で実施した. 研究体制については,当初の計画では,海外共同研究者としてSarma教授1名を予定していたが,インド訪問中での議論に基づいて実験分析等の必要性を考慮して,インド工科大学グワハチ校から土壌水分解析と茶葉分析の各1名の専門家に加わってもらい,日本側と合わせて9名の研究体制をとることとなった. 2023年度の研究計画として,茶樹への灌漑が始まる12月までに灌漑設備,気象観測装置と土壌水分計等の観測機器を設置し,地下水の水位観測,灌漑水と地下水の水質分析をするとともに,新芽が出る2月頃から雨季が始まるまで1週間間隔で茶葉を灌漑区と非灌漑区のそれぞれから採取して,成分分析をすることとした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外共同研究者を訪問し,研究対象地,研究体制・計画を予定通り検討した. 必要な観測機器については,今年度の予定通り購入した. 研究体制と研究分担,研究計画について,実施協定書を作成して署名した.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度については,対象茶園に灌漑設備(スプリンクラー灌漑)を設置し,12月より灌漑を始める.灌漑区と非灌漑区の茶葉の成長と成分の比較を行うことで,灌漑の効果を定量的に明らかとする.地下水の水質観測のための観測井を掘る.気象観測機器及び土壌水分計を圃場内に設置する.
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Causes of Carryover |
日程調整の関係で,分担者全員がインド工科大学グワハチ校に出張することができたわけではなかったことと,インド工科大学グワハチ校の教員が新たに2名加わることにより,購入予定物品の再検討が必要となったために.一部研究費を繰り越すこととなった.2023年度は,旅費ととともに灌漑設備・観測機器の設置にかかる費用や,観測井のボーリング調査費などが必要となる.
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