2022 Fiscal Year Research-status Report
Do Food Additives Cause Obesity?-Elucidation of the mechanism of action on leptin receptor signaling-
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22KK0109
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Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
細井 徹 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 教授 (40379889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 直 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 講師 (30707013)
野田 泰裕 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 助教 (90880336)
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Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2025-03-31
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Keywords | レプチン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、肥満の発症機構を解明することを目的として、食品添加物に含まれるアルデヒド体の摂取が肥満発症に関わる可能性を明らかにし、そのメカニズムを解明する。肥満発症の原因として、抗肥満ホルモンであるレプチンが作用しない、すなわちレプチン抵抗性の関与が示唆されている。そこで本研究では、レプチンを介した受容体シグナルが食品添加物に含まれるアルデヒド体により阻害され、レプチン抵抗性となり肥満の発症要因となるのではないかとの可能性を検証することを目的とした。レプチンは主に神経細胞に作用して、摂食抑制・抗肥満作用を示す。そこで、私たちの構築したOb-Rbレプチン受容体を恒常的に発現させた神経細胞に、STAT3プロモーターを含むルシフェラーゼ遺伝子を導入した細胞にレプチンを処理し、レプチン刺激によるSTAT3の転写活性の検出を行った。検討に用いる食品添加物として、主にアルデヒド体を含む化合物を選択し、本ルシフェラーゼアッセイ系を用いてレプチンによるSTAT3転写活性が抑制される化合物を探索した。また、細胞毒性試験(CCKアッセイ)も同時に行い、細胞毒性による二次的な作用によってレプチン抵抗性が示されない物質を選択した。その結果、いくつかのアルデヒド体を含む化合物にレプチンシグナル抑制効果を示すものが存在することが明らかになった。今後は、共同研究により、これらの候補化合物のより詳細な薬理作用を明らかにする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画で予定していたスクリーニングによる候補物質が計画通り実施でき、候補物質が同定できた為。
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Strategy for Future Research Activity |
一次スクリーニングアッセイ系で候補物質が同定できたことより、これらの物質が実際にレプチン抵抗性を惹起するかについてウエスタン解析などの別のアッセイ系で確かめる。その上で、レプチン受容体への作用などについて実施し、メカニズムを明らかにする。
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Causes of Carryover |
実験計画の都合上、若干予算が余った為。実験の進捗には影響していない。次年度以降に余った予算を使って研究試薬等を購入して研究を進めていく計画。
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