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2023 Fiscal Year Research-status Report

膵癌オルガノイドを用いた構造異常RNAの探索と機能解析

Research Project

Project/Area Number 22KK0285
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

谷上 賢瑞  東京大学, アイソトープ総合センター, 特任准教授 (90648627)

Project Period (FY) 2023 – 2025
Keywords異常RNA / 膵癌 / マルチモーダル解析 / PDXモデル
Outline of Annual Research Achievements

タンパクをコードしないRNAのうち、200塩基以上のRNAを長鎖ノンコーディングRNA (lncRNA) と総称する。近年、lncRNAが発生や幹細胞性の維持、癌化のような重要な生命現象に関わっていることが明らかとなってきた。しかし、癌の腫瘍形成能における役割は未だ不明な部分が多い。申請者は、大腸癌や卵巣癌の腫瘍形成能を制御する新規lncRNAの同定、関連するRNA結合タンパク質 (RBP) の同定、及びその機能解析を行ってきた。申請者は基課題において、lncRNA ZNNT1がp53依存的に大腸癌の腫瘍形成能を維持していることを見出した。また、lncRNA ZNNT1がSART3-USP15複合体による脱ユビキチン化機構を介してp53タンパク質の安定性を制御し、大腸癌の腫瘍形成能獲得に寄与することを明らかにした。申請者はさらに研究を推進し、複数のシークエンスデータを統合することで、ポリアデニル化の異常によって生じる異常RNA群を同定し、RNA品質管理機構による当該異常RNA群の制御機構、及び異常RNAが有する機能の解明を進めてきた。今後は、最難治癌である膵癌に焦点を当て、膵癌発生・進化に関与する新たな異常RNA群の探索とその機能解析を推進する。本年度はzoomを用い、海外共同研究者が保有している膵癌組織およびPDXサンプルを対象としたRNA-seqやscRNA-seqデータと付随している臨床情報についての情報共有を進めた。また、マルチモーダルデータに対する情報解析手法を共有・すり合わることで渡航後速やかに研究を進める土台作りを進めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

海外共同研究者がすでに取得しているオミクスデータと臨床情報について情報共有を進めた。また、データ解析環境や解析手法についての情報を交換することで、渡航後速やかに研究に着手する準備を進めることが出来たため、本年度は順調に研究が進展したと判断している。

Strategy for Future Research Activity

本年度に進めてきた準備をもとに、膵癌の発生や進化に寄与する異常RNAの探索を進める。まずは、癌組織およびPDXサンプルから取得済みのRNA-seqデータ、scRNA-seqデータを用いて、異常 RNAを探索する。また、臨床情報と統合することで、膵癌発生/進化や患者の予後と相関する候補異常RNAを取得し、増殖や腫瘍形成能への関与を確認する。さらに、質量分析等を用いて当該異常RNAに結合するタンパク質を探索し、どのような機能を有するのかを明らかにする。

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Published: 2024-12-25  

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