2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23224002
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
深谷 賢治 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30165261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 啓 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00201666)
小野 薫 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20204232)
加藤 毅 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20273427)
入谷 寛 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20448400)
小西 由紀子 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (30505649)
加藤 文元 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (50294880)
藤原 耕二 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60229078)
三松 佳彦 中央大学, 理工学部, 教授 (70190725)
大仁田 義裕 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90183764)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 幾何学 / 代数学 / 解析学 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年来ミラー対称性の数学的に正確な定式化の基礎となる仮想ホモロジー類の手法の細部への関心がたかまっており、深谷と小野が15年前に定式化したものをより詳しく正確に定式化し、使い易くすることに処方面の関心が集まっている。これはミラー対称性研究においても重要である。特に、ホモロジー的ミラー対称性の確立には、フレアホモロジー論の一般化や変形版(族への一般化やより高次の構造の導入など)が欠かせない。これを我々が目的とするレベルの一般の状況で推進するには、仮想ホモロジー類の理論が不可欠であり、それを上記のような非常に一般的で微妙な状況で心配なく使えるようにすることが研究の推進において重要である。そこでそのような点に研究の一つの力点をおきたい。 この目的でモノグラフシリーズを執筆しており,昨年度第一部200ページを論文サーバーにアップロードした. 第1部は単独の倉西構造を持つ空間の一般論,第2部は倉西構造を持つ空間のシステム一般論,第3部は擬正則曲線のモジュライからそのようなものを作る議論である.第2部,第3部(ともに200ページ)も第1稿はできており,完成させて順に発表したい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,昨年度に引き続き,ミラー対称性の証明の基礎となる仮想ホモロジー類の理論を詳細に証明する文献の制作を続けた.3部作の予定で,現在600ページの原稿(初稿)ができている.その第一部(200ページ分)を3月にネット上の論文サーバーで公表しした.第一部は,単独の倉西構造を持つ空間を扱い,とくにその上の微分形式を用いて,対応(correspondence)を微分形式の間の写像として構成する理論を展開した.微分形式のファイバー積分は一般にsubmersionで無い場合には超関数になるが,摂動の連続族という概念をもちることで,いつも滑らかな微分形式の範疇で対応を構成することができる.この対応に対するストークスの定理と合成法則を一般の形で証明した. この文献の完成後,忘却写像とその応用としてグロモフ-ウィッテン不変量やフレアー理論の諸性質を証明すること,群作用がある場合の同変倉西構造の構成とその応用,多価摂動されたモジュライ空間の3角形分割とその応用,など基礎の部分に対するより進んだ部分の文献の制作に進む予定であり,また,M. Abouzaidとの共著のコンパクトな場合の深谷圏の生成元に関する論文とトーリッック多様体のホモロジー的ミラー対称性への応用や,高い種数のラグランジュフレアー理論など,完成させる予定である研究を続ける予定である. 倉西構造の摂動をambient spaceを用いる定式化も可能で,そのとき,ambient spaceがハウスドルフ空間になるか,という質問を受けていたので,その点の文献を制作し投稿した. 反シンプレクテックな双合の不動点のラグランジュ部分多様体のフレアー理論についての論文をについて投稿紙から修正を求める連絡があったのでその作業を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
仮想ホモロジー類の理論が不可欠であり、それを上記のような非常に一般的で微妙な状況で心配なく使えるようにすることが研究の推進において重要である。そこでそのような点に研究の一つの力点をおきたい。 この目的でモノグラフシリーズを執筆しており,昨年度第一部200ページを論文サーバーにアップロードした.第2部,第3部(ともに200ページ)も第1稿はできており,完成させて順に発表したい.それ以外に,理論構成で重要な忘却写像の理論,接道されたモジュライ空間の3角形分割,群作用がある場合に群作用をたもった倉西構造を構成する議論,などが重要である.これらについては,数学的には理解が進んでおり,口頭発表や応用のための論文での部分的な記述はしているが,もっとも一般的な場合の抽象的な構成については,上記3つとは別に独立した形で発表する予定である.
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Research Products
(50 results)