2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23227002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河村 悟 大阪大学, 生命機能研究科, 招へい教授 (80138122)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 桿体 / 錐体 / 視物質 / アレスチン / 脱リン酸化 / レチノール / ミトコンドリア / 外節 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.桿体と錐体の視物質では光を吸収した11-シスレチナールがオールトランス型へと異性化し、活性型視物質(R*)が形成される。R*はその都度不活性化されたのちオールトランスレチナールが遊離し、新たに11-シスレチナールを結合して視物質として再生される。この再生機構について検討した。 (1) R*はまずリン酸化されて(R*-Pと表記)不活性化し、次いでアレスチンが結合して完全に不活性化するとされている。解析の結果、アレスチンはR*-Pのみならず、R*にも一過的に結合しR*を不活性化すること、しかしR*-Pへの結合はより持続的であること、桿体に比べ錐体ではR*およびR*-Pへのアレスチンの結合はより短時間であることが分かった。 (2) 視物質再生のためにR*-Pは脱リン酸化される。解析の結果、R*の脱リン酸化はアレスチン結合やオールトランスレチナールの解離とは無関係に、定常的に行われること、また、脱リン酸化活性は桿体に比べ錐体の方が3倍程度高いこと、が分かった。 (3) 錐体には11-シスレチノールを11-シスレチナールに酸化する酵素活性が存在するので錐体では11-シスレチノールでも視物質の再生が起こる。既に、この反応は11-シスレチノールと長鎖アルデヒドとの酸化-還元共役型の反応(AL-OL 反応)によることを示唆しているが、その反応の一部をRDH13Lが担うことが分かった。しかしRDH13Lは部分的にしか寄与しないのでAL-OL 反応は複数の酵素によって進行している可能性が高い。 2.桿体と錐体の形態、および、細胞生物学的差異をもたらすための仕組みについて検討した。これまでの私たちの研究によれば、ES1とNDRG1の一部は錐体特異的に発現している。そこで、これら蛋白質の錐体での機能について検討した。その結果、ES1は錐体特異的な巨大ミトコンドリア形成に寄与していること、また、NDRG1一般は正常な外節形成に寄与していることが明らかになった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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