2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23229002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三浦 正幸 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (50202338)
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Keywords | カスパーゼ / 遺伝学 / 細胞運命 / ゆらぎ / ショウジョウバエ / マウス / 頑強生 / 環境 |
Research Abstract |
ショウジョウバエ外感覚器のもととなる外感覚器前駆体細胞(SOP)の数は、カスパーゼシグナルによって複数の作用点で調節されている。カスパーゼ活性は非アポトーシス機能としてマクロキートにおけるSOPの産生に関わるほか、アポトーシス実行により不適切に分化したミクロキートSOPを除去する働きがある。本年度は、マクロキートで作用するSOPの産生ステップに関わるカスパーゼの活性を調節する遺伝子を探索する実験系の構築を行った。また、組織再生時における発生頑強性を遺伝学的に調べることができる実験系の構築も行った。これらの実験系を用いて遺伝学的なスクリーニングを計画している。 マウス神経管閉鎖不全は、カスパーゼとの関わりにおいて様々な発生の内的外的ストレスによって引き起こされる。我々は胚の培養と超高速共焦点レーザー顕微鏡を用いることで、実際に神経管閉鎖がおこる様子を観察する実験系の構築を行った。そして、カスパーゼ活性化検出プローブSCAT3を発現するトランスジェニックマウスを用いることで、カスパーゼの活性化状態を胚の中で単一細胞レベルの解像度で解析することを可能にした。本年度は、野生型及びカスパーゼ活性化変異体の神経管閉鎖の素過程(カスパーゼ活性化部位の空間的特定、閉鎖速度)を定量的に解析する実験系の構築を行った。さらに遺伝的背景の違うマウス系統でのカスパーゼ活性化を調べた結果、種差が顕著に表れる場所を見いだした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本園度は、発生頑強性を調節する遺伝子のスクリーニングを行うための、実験系の構築を行った。SOP数の揺らぎを引きおこす実験系、さらに組織再生をおこす実験系の構築を新規に行った。また、マウスに関しても概ね実験は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究で構築をすすめた、SOP数の調節、組織再生の実験系を洗練させ、さらに遺伝学的なスクリーニングを大規模に行うためのパイロット実験を行う。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Apoptosis controls the speed of looping morphogenesis in Drosophila male terminalia2011
Author(s)
Kuranaga, E., Matsunuma, T., Kanuka, H., Takemoto, K., Koto, A., Kimura, K, Miura, M.
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Journal Title
Development
Volume: 138
Pages: 1493-1499
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Live imaging of apoptosis in a novel transgenic mouse highlights its role in neural tube closure2011
Author(s)
Yamaguchi, Y., Shinotsuka, N., Nonomura, K., Takemoto, K., Kuida, K., Yoshida, H., Miura, M.
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Journal Title
J.Cell Biol.
Volume: 195
Pages: 1047-1060
DOI
Peer Reviewed
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