2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23229002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三浦 正幸 東京大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (50202338)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | カスパーゼ / 細胞死 / エピジェネティクス / 神経発生 / 代謝 / 頑強性 |
Outline of Annual Research Achievements |
【ショウジョウバエ外感覚器前駆体細胞運命のゆらぎ】 翅成虫原基小盾版プロニューラルクラスターから、ショウジョウバエ外感覚器前駆体細胞(SOP)を作り出す細胞運命決定にはカスパーゼの非細胞死誘導に関わる活性が必要であることが判っていた。遺伝子のエピゲネティック制御に注目し、RNAi系統を用いた遺伝学的なスクリーニングを行った。その結果ヒストンH3K9メチル化に関わる遺伝子SETDB1のノックダウンによってSOPの増加が観察された。この表現型はカスパーゼ活性化を促進すると抑制され、反対にカスパーゼ活性を抑制するとさらに強くなった。よって、カスパーゼとヒストンメチル基転移酵素との協調によってプロニューラルクラスターからのSOP数の調節が厳密になされることが考えられた。
【マウス神経発生における細胞死の役割】 発生期の脳においてマウスの神経管閉鎖がおこるステージではシグナリンセンターとして働くAnterior Neural Ridge(ANR)、及び神経管の閉鎖部位において大量の細胞死が観察された。これらの細胞死はモルフォゲン発現領域の調節によって脳のパターン化に関わること、及び神経管閉鎖の細胞運動に関連することにより頑強な神経発生が可能になることが明らかになった。また同じステージにおいてダイナミックな代謝変化がおこっていることが明らかになった。このステージでは解糖系が優先的に使われていたステージから、解糖系と酸化的りん酸化とが同時に活性化される特異的な代謝状態に移行することが明らかになった。この代謝変化が頑強な発生を支える基本的制御として関わるかに興味が持たれた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Tissue non-autonomous effects of fat body methionine metabolism on imaginal disc repair in Drosophila.2016
Author(s)
Kashio, S., Obata, F., Zhang, L., Katsuyama, T., Chihara, T., and Miura, M.
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Journal Title
Proc. Natl. Acad. Sci. USA.
Volume: 113
Pages: 1835-1840
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Induction of rapid and selective cell necrosis in Drosophila using Bacillus thuringiensis Cry toxin and its silkworm receptor.2015
Author(s)
Obata, F., Tanaka, S., Kashio, S., Tsujimura, H., Sato, R., and Miura, M.
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Journal Title
BMC Biol.
Volume: 13
Pages: 48
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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