2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23240019
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山西 健司 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (90549180)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿島 久嗣 京都大学, 情報学研究科, 教授 (80545583)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 潜在的ダイナミクス / 潜在変数モデル / 変化検知 / データマイニング / ビッグデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
H26年度は、潜在的ダイナミクスの理論と応用に関して以下のような展開を行った。 理論面では、1)これまで築いてきたグラフ分割構造変化検知の手法を、ソフトクラスタリングの手法と比較することにより、その有効性を検証し、ジャーナルTKDD誌へ投稿した。2)時系列データの変化が徐々に起きる場合に、その変化兆候を検知するための理論を構築した。これは国際会議へ投稿中である。3)行列分解のランク推定の問題に対する新しいアプローチを開発した。これは行列分解を潜在変数モデルとして扱うことにより、そのモデル選択を行う方法である。さらにランクが時間と共に動的に変化する場合にその変化を捉える手法を開発した。これは国際会議に投稿中である。4)欠損値を伴う行列を補完する問題であるデータ融合に対して、制限付きボルツマンマシンを用いた新しい方式を開発し、ICDM2014で発表した。5)ネットワーク構造の潜在変数モデルとして代表的である混合メンバシップブロックモデルに対する、クラスタリング法並びに構造予測法を開発した。さらにより一般的で適用範囲の広い表現であるハイパーグラフ構造への拡張を行った。これは国内研究会(IBISML研究会)で発表した。6)クラウドソーシングを用いたデータ収集は大量のメタデータを安価に収集する方法として近年広く用いられている。今年度は、収集したデータから正確なメタデータならびに作業者の潜在的な能力や課題の潜在的難易度を推定するためのアルゴリズムをベイズ学習の枠組みで設計し、ICML2014で発表した。 応用面では、教育データ解析において、欠損値のある時系列採点データからスキルの発展過程を抽出する、オンライン重み付きNMFアルゴリズムを開発し、EDM2014で発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定に比べて、変化の兆候検知と行列分解のランク変化検知において、具体的なアルゴリズムの開発が進むなど、計画以上の進展があった。また、クラウドソーシングにおける作業者の潜在的な能力や課題の潜在的難易度を推定するための手法においても当初の計画以上の進展があった。
|
Strategy for Future Research Activity |
H27年度は最終年度であるため、潜在的ダイナミクス研究の集大成として、1)潜在変数モデルの構造変化検知理論とその応用、2)変化兆候検知の理論と応用 3)潜在変数モデルを用いたデータ融合理論と応用、4)教育データ解析への応用、について研究を完結させる。それらの成果を全て各種論文誌へ投稿し、国際会議で発表することを目指す。これによって「潜在的ダイナミクス」がデータマイニングにおける重要な1分野として認識されることを目指す。
|
Research Products
(13 results)