2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23240034
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 克巳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (20373409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 隆史 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90308221)
小野 史典 山口大学, 教育学部, 講師 (90549510)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 3次元空間 / 空間知覚 / 時間知覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの研究成果と調査に基づき、成果の外部発表をさらに進めた。【a】「3次元空間における時空間の知覚的歪みの特性の解明」に関しては、3次元表現による視覚刺激の定位の歪みに関するデータをさらに蓄積するとともに、観察者が注視している奥行き平面の影響を調べる実験も行った。本年度は、前年度からさらに研究を展開するために、新たな連携研究者を加え、部分的に両眼視差を導入した際の知覚・認知・記憶・注意の変化や歪みや選好判断へ影響を調べる研究を進め、本研究をさらに日常生活場面に近い状況での高次認知機能の変化や応用的観点にまで展開することができた。これらの成果は国内外の学会での複数の発表(Asian Conference on Ergonomics and Design;日本人間工学会)につながった。【b】「3次元空間における時空間の知覚的歪みの神経基盤」に関しては、MEGでの測定準備を別の方法に切り替えるための調査を進め、ノイズや日常生活での展開を想定して、NIRSを用いることにし、来年度からの計測の準備を進めた。【c】「3次元映像技術の使用・開発への知的基盤の整備」に関しての、3次元映像視聴時の知覚的影響や知覚的要因の洗い出しも継続し、立体映像がヒトの認知や情動へどのような影響を及ぼすのかに関する議論を深めるために、複数の研究会や委員会での発表や議論(例えばDIGTAL CONTENTS EXPO2015でのゲーム関連企業とのコラボ企画等)を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までの研究成果の外部発表が順調に進んでいると共に、新たな高次認知機能の研究も形になりつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までの研究成果と調査に基づき、成果の外部発表を進めると共に、最終年度としてのまとめも行う。【a】「3次元空間における時空間の知覚的歪みの特性の解明」に関しては、データの分析とさらなる実験を進め、外部発表につなげる。【b】「3次元空間における時空間の知覚的歪みの神経基盤」に関しては、NIRSでの測定方法を切り替え、次の研究への展開可能性を探り、実際の計測をスタートさせる。【c】「3次元映像技術の使用・開発への知的基盤の整備」に関しての、立体環境がヒトの認知や情動へどのような影響を及ぼすのかに関する議論を深めるために研究班でのミーティングと外部への公表を行う。加えて、「3次元表現が感性や意思決定に及ぼす影響」という新たなテーマの助走に向けた予備的研究も開始する。
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Research Products
(26 results)