2014 Fiscal Year Annual Research Report
生体高分子の高次構造と機能制御のための高分子材料設計
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23240074
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 厚 東京工業大学, 生命理工学研究科, 教授 (40190566)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カチオン性共重合体 / 核酸酵素 / コアセルベート / DNA解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
配列特異的なRNA切断活性をもつDNAzymeは、その特徴から様々な生物工学的応用が期待されており、特定の配列の核酸存在下でのみDNAzyme活性を発現するmulticomponent deoxyribozyme (MNAzyme)を用いたウイルス核酸の検出法も提案されている。しかし、DNAzymeは一般にターンオーバー効率が低く、その改善が必要と考えられる。ターンオーバー効率を高めるためには、切断された核酸断片のDNAzymeからの解離とDNAzymeへの基質核酸の結合を促す必要がある。我々は、カチオン性グラフト共重合体であるPoly(L-lysine)-graft-dextran (PLL-g-Dex)が、DNAと静電的相互作用し、核酸間の静電反発を軽減し、核酸のハイブリダイゼーションを促進することを報告してきた。そこで、PLL-g-Dexの添加により、DNAzymeのターンオーバー速度が向上し、それに伴う反応速度の向上が見込まれるのではないかと考え検討した。その結果、共重合体は、マルチターンオーバー条件下で顕著に反応を促進することがわかった。一方、核酸間のハイブリッド形成を高める上では、核酸の濃度を高める工夫も有効であると考えられる。我々はカチオン性基を有するpoly(allylamine)-co-(allylurea) (PAU)が生理的条件下で、液滴状のコアセルベートを形成することを報告してきた。PAUを加えることで、核酸とPAUの静電相互作用により核酸をコアセルベートに濃縮し、DNAzyme反応の速度向上が可能になると考えた。実際、PAUコアセルベートによる核酸の濃縮が可能で有り、核酸検出の感度を向上できうることがわかった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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