2012 Fiscal Year Annual Research Report
超高分解能PETによる抗腫瘍効果診断に基づく腫瘍血流遮断型の革新的粒子線治療技術
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23240077
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
寺川 貴樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10250854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 慶造 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00134065)
古本 祥三 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00375198)
菊池 洋平 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50359535)
松山 成男 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70219525)
酒見 泰寛 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (90251602)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 粒子線治療 / 腫瘍血流遮断剤 / 超高分解能PET |
Research Abstract |
本研究では、腫瘍への線量集中性に優れ、高い細胞致死効果を持つ粒子線治療と副作用が少なく腫瘍血流を選択的に遮断する新規腫瘍血流遮断剤(薬剤コード名AVE8062)を機能的に併用した革新的化学粒子線治療技術の開発を目的とする。この治療技術により、粒子線照射で正常組織への影響を最小限に留めつつ腫瘍内の放射線高感受性の有酸素腫瘍細胞領域を局所的に殺傷し、照射後のAVE8062 投与により、残存する放射線抵抗性の低酸素腫瘍細胞を壊死に導く。研究期間は平成23年度より4年間である。 平成24年度では、 前年度に開発した新規粒子線モニターのGEM電極型2次元マイクロパターンガス検出器(128チャンネル)のビームモニタリングテストを実施した。検出器の動作試験として鉄55線源を用いて、2次元強度分布、エネルギー分解能およびガス電子増幅度等の測定を行い、ほぼ設計通りの動作結果を確認した。さらに80 MeV 陽子線のスポットビーム(半値幅10 mm)を用いたビーム照射試験を実施し、スポットビームの位置、2次元ビーム強度分布、及び検出器からの収集電荷総量に基づく相対的照射線量の実時間測定に成功し、マウスを用いた治療実験の実施に適用可能と判断できた。さらに、前年度に開発した回転ガントリー粒子線照射装置を用いて、動物実験に必要な治療用ビーム形成および水ファントム中の線量分布形成実験を実施した。陽子線照射に対して、マウスのX線CT画像からマウス体内の線量分布シミュレーションを行うことができる専用の治療計画システムを開発した。 また、次年度に予定している治療実験のプロトコルを決定するため、NFSa線維肉腫細胞を移植したマウスを用いた試験的治療実験を実施し、陽子線線量分布、投与線量、AVE8062の投与量、投与のタイミングなど本研究の治療実験および各種比較対照治療実験のプロトコルを決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GEM電極型2次元マイクロパターンガス検出器の陽子線を用いたビームモニタリングテスト、回転ガントリー粒子線照射装置を用いた治療用ビーム形成および水ファントム中の線量分布形成実験、治療計画システムを開発、および試験的治療実験による治療プロトコルの決定など、当初の研究計画が予定通り達成されているため。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に作成した治療プロトコルに基づき、平成25~26年度の2年間で本格的な治療実験を実施する。治療後の腫瘍体積の経日変化から腫瘍の増殖遅延効果、治癒率等から本治療実験および比較対照実験の治療効果を評価する。各治療群のマウス数は最低5とする。さらに、治療効果判定に、1 mm以下の高空間分解能を達成している小動物用半導体PET装置を用いる。具体的には、糖代謝トレーサーであるフッ素18標識化Fluoro-Deoxy-Glucoseをマウスに投与し、腫瘍組織内の高分解能糖代謝分布を得て治療効果を分析する。また、腫瘍組織内の低酸素状態の領域を、低酸素細胞イメージング剤(フッ素18標識化ミソニダゾール)によるPETスキャンで可視化し、本治療法における低酸素細胞殺傷効果の詳細な情報を得て、治療効果および問題点を総合的に評価する。
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Research Products
(6 results)