2011 Fiscal Year Annual Research Report
運動・ストレス・老化に関する新規バイオマーカーの開発
Project/Area Number |
23240097
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鈴木 克彦 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (80344597)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋本 崇之 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00323460)
|
Keywords | 運動 / ストレス / 炎症 / 老化 / サイトカイン / 活性酸素 / エクソソーム / マイクロRNA |
Research Abstract |
まず運動ストレスに応答する新規バイオマーカーを検索するため、運動後に血中、尿中に出現するペプチド、タンパク質とマイクロRNAに着目し、2次元電気泳動やマイクロアレイを用いた網羅的解析により運動に応答するバイオマーカーを検討した。プロテオミクスについては、血中より尿中に多くの分子が出現し、データベースより複数のペプチド・タンパク質が新規バイオマーカーの候補としてリストアップされた。これらについて各分子の物性、機能特性、既存の測定系の有無などを調査中である。マイクロRNAについては、リアルタイムPCRを用いて発現を定量できるように条件設定を行った。セロミクスについては、フローサイトメトリーを用いた多項目同時測定についてはまだ測定系の確立が十分にできておらず検討の余地があるものの、活性酸素産生能を中心とした好中球機能測定について検討を進めることができ、がん患者における慢性炎症の指標となりうる可能性を示すことができた。以上の検討を踏まえ、今後も測定指標の選定と条件設定の最適化を進める方針である。また、新規バイオマーカーの妥当性を検証するための調査対象を検討し、各種運動負荷、高齢者の運動トレーニングプログラムなどの介入調査で血液、尿サンプルを確保すると同時に、それらについて既存の臨床検査等の基礎データを収集した。今後、新規バイオマーカーの測定系を確立すると同時に、運動に応答するその他の血中、尿中指標との相関分析を進め、相対評価を行っていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、バイオマーカー開発の対象となる運動負荷、ストレスとその軽減策、高齢者や患者など調査対象を検討し、基礎データをそろえることができた。ジェノミクス、プロテオミクス、セロミクスに関する解析法の基礎検討も進めることができたため、次年度は新規バイオマーカーの開発と妥当性の検証の段階へと移行することができる。
|
Strategy for Future Research Activity |
特に問題なく進めており、今後も計画通り推進する。
|