2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23241046
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Research Institution | NTT Basic Research Laboratories |
Principal Investigator |
山口 浩司 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 上席特別研究員 (60374071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 創 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 主任研究員 (20350465)
中ノ 勇人 八戸工業高等専門学校, 電機情報工学科, 教授 (60393774)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノマシン / マイクロマシン / マイクロ・ナノデバイス / 電子デバイス・機器 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々がこれまで研究を進めてきた機械共振器を多数結合させたフォノニック結晶構造を実現することにより、これまで不可能であった電気的なフォノン伝搬の制御に成功した。さらには非線形性から生じる双安定性を用い、振動波のRAM動作にも成功した。これらの結果は、近年注目されている新しい「フォノンエンジニアリング」と呼ばれる分野におけるブレークスルーとなり得る成果である。フォノンエンジニアリングでは、フォノンの伝搬すなわち音波や熱などの弾性振動波の伝搬制御を目指すものであり、新しいエレクトロニクスの一分野を提供するものとして期待されている。 また、昨年度進展したパラメトリック機械共振器の研究がさらに進展し、熱ノイズのスクイージングを実現することに成功した。機械共振器は極限センサとしての応用が期待されているが、その感度の理論限界は熱振動が引き起こすゆらぎであることが知られている。我々が研究を進めているパラメトリック機械共振器を応用すると、この熱揺らぎの分布を圧縮(スクイージング)し、信号に対する熱雑音を低減させることが可能である。もともとこの手法は宇宙物理において重力波を検出する目的で提案されたものであるが、我々は微細な機械共振器に対してもスクイージングが可能であることを実証した。 その他、従来から進めているナノ機械パラメトロンの集積化において、周波数多重の手法によるシフトレジスター動作の実証や、コヒーレント制御による機械共振器の高速スイッチングにも成功している。また、新しい演算処理手法として、メカニカルイジングマシンの研究にも着手し、理論検討を行った。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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