2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23242022
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
神田 和幸 京都工芸繊維大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70132123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 一成 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00127169)
木村 勉 豊田工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80225044)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 手話 / 形態論 / CL |
Outline of Annual Research Achievements |
日本手話は日本語と異なる文法構造があるため、文例を録画し、多くの聴覚障害者や手話通訳者などの意見を求めながら、文法現象の多くが形態論レベルで実現していることを示した。これまで手話文法の多くが表情などの非手指信号で表示されているという俗説が誤りであることを実証し、それらの非手指信号は音声言語の抑揚のような機能をもつことを示した。日本手話の文法は、音声言語では項が外項や内項になるのと異なり、項が語に内在する内蔵項であることから、さまざまな文法現象が説明できる。項はCLと呼ばれる同士の語幹となる手のかたちが表現し、手の動きが動詞の活用部分となっており、日本手話は動詞が中心となる動詞型言語に類型化されることがわかった。このことは日本語と日本手話のハイブリッド言語である、いわゆる日本語対応手話で、手話動詞が名詞的に扱われるため、コミュニケーションに齟齬をきたす場合が多いことの原因であることをつきとめた。ハイブリッド言語の1種である手話は日本語と手話が長年にわたってレシプロカルな関係による混合が行われてきた。日本手話と通称される聾者の手話も発生当初から聴者の日本語と接触があり、家庭内のホームサインから聾学校のスクールサイン、そして地域の方言手話さらに通訳者との接触により標準手話と語彙が発展してきたのであって、聾者だけの世界で発展してきたわけではない。その歴史は語形変化や語順の変化に顕著で、形態素の発達も日本語からの影響が次第に強くなってきていることが判明した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)