2012 Fiscal Year Annual Research Report
最新の研究成果にもとづく大学教養課程用世界史教科書の作成
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23242034
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
桃木 至朗 大阪大学, コミュニケーションデザイン・センター, 教授 (40182183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 麻子 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (00289125)
市 大樹 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (00343004)
秋田 茂 大阪大学, 文学研究科, 教授 (10175789)
荒川 正晴 大阪大学, 文学研究科, 教授 (10283699)
内野 花 大阪大学, コミュニケーションデザイン・センター, 特任講師 (20586820)
飯塚 一幸 大阪大学, 文学研究科, 教授 (50259892)
飯島 渉 青山学院大学, 文学部, 教授 (70221744)
堤 一昭 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (70283835)
中村 武司 弘前大学, 人文学部, 講師 (70533470)
伊川 健二 大阪大学, 文学研究科, 招聘教員 (70567859)
中村 薫 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (80369719)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 世界史 / 教養教育 / 教科書 / 高大連携 / コミュニケーション |
Research Abstract |
(1)計画2年目にあたる24年度は、特任研究員2名と特任事務職員1名を雇用して、代表・主要分担者や研究協力者とともに事務局を構成し、各地の高校・大学教員とも広く議論を重ねながら、企画運営や広報にあたった(ブログ上での活動紹介や意見交換なども成果をあげた)。 (2)計画通り9回の月例研究会を開催し、前半はジェンダー・家族史、後半は新しい文化史について研究・教育実践報告や討議、情報交換をおこなった。そのほかに日中関係史・比較史に関する読書会を特別例会として2回開催し、法学畑など新たな層の参加者をえた。参加者はいずれも30~40人台であった。 (3)4月にソウルで開催されたアジア世界史学会(AAWH)第2回大会に、本計画の代表と分担者・特任研究員、各地の高校教員を含む研究協力者その他20名あまりを派遣し、歴史教育に関する2つのパネルその他で、研究発表や韓国・中国やベトナム、アメリカなどの研究者との討論(すべて英語)をおこなった。 (4)神奈川県・熊本県の高校生向けセミナーへの参加など地方教員組織との連携、日本学術会議が提言した高校「歴史基礎」の検討活動への参画などが継続されたほか、大阪府高齢者大学校での通年の世界史コースなど、新しい形態での成果発信が進められた。 (5)これらの成果を、50件をこえる論文、学会発表、編著書のほか、ホームページ上の「活動記録」や「大阪大学歴史教育研究会成果報告書シリーズ」のNo.7,8などのかたちで公表した。また、最終年度に大学教養課程用の世界史教科書をまとめることにつなげるための、章立てや執筆分担の検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
(1)初年度の予算を4~5月に繰り越して計画した活動を実施したうえで、月例会とアジア世界史学会を中心とした2年目の計画も、おおむねスケジュール通りに進めることができた。結果として、最終年度の教科書作成に必要な新しい研究領域に関する材料も、順調に集まりつつある。 (2)アジア世界史学会での組織的な発信に成功しただけでなく、国内でもジェンダー史の教材作り、新しい近代史の研究・叙述などに取り組むグループを筆頭に、他の研究者・教員グループとの交流・意見交換を広げる点で大きな成果があがった。これらが功を奏し、最終年にも全国歴史教育研究協議会(全歴研)や東方学会での成果報告を依頼されるなど、発信の場が期待をこえて広がっている。 (3)代表・分担者やポスドクの研究協力者などの、授業や講演活動を通じた解説・発信法とそれに関する課題などについても経験がかなり蓄積され、本計画で作成される教科書や解説集を実際に使用する条件作り、計画に参画している大学院生を含んだ若手の訓練などに結びついている。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)最終年度である25年度には、計画の中心である大学教養課程用の教科書を作成し、26年度に実際に使用できるようにしなければならない。そのために章立てや盛り込む項目(用語・事項数は従来の高校教科書の半分程度にするという「マニフェスト」を実現するための用語の検討・チェックも必要である)、執筆分担等を早期に決定し、必要な図版や資料等も事務局を中心として準備すべく、打ち合わせを急ぎつつある。教科書の組み立ては、比較的書きやすい年代順の通史形式をベースにしつつ(一国史の寄せ集めにならぬよう、グローバルな見取り図やメガ・リージョンなど広域のつながりに重点を置く。詳しさは高校世界史Aより詳しいがBより簡略といったレベルに落ち着く見込みである)、コラムや資料・問いかけを活用して新しい問題領域を取り込む方法が賢明と考えられる。 (2)月例会等の集まりは、教科書の部分ごとの検討を中心とし、それに関連する資料の収集・補足、世界史教育(や日本史・地理等との統合)に関する新しい取り組みなど、教科書執筆とその使用法の検討に関わる内容を組み合わせてゆく予定である。 (3)特任研究員の増員もおこないつつ、以上に必要な大学・高校教員や教科書編集者等への内容紹介・意見聴取を積極的かつ効率的に進める必要がある。
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Research Products
(55 results)
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[Presentation] 「日明通交における通交制限と島嶼部交易」
Author(s)
IGAWA Kenji
Organizer
THE FIRST ASIA FUTURE CONFERENCE 2013
Place of Presentation
CENTARA GRAND AT CENTRAL PLAZA LADPRAO,Bangkok, Thailand
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