2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23242042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
冨谷 至 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (70127108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 孝夫 京都大学, 法学研究科, 教授 (50213046)
古勝 隆一 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (40303903)
ウイッテルン クリスティアン 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (20333560)
宮宅 潔 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (80333219)
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Keywords | 犯罪と社会 / Capital Punishment / 東洋学の国際化 / 犯罪用語語彙集 / 人文研アカデミー |
Research Abstract |
2011年度の研究計画として申請書でかかげたことは、(1)研究の具体的方針を決めてとりあげるべき犯罪を摘出し、また分別する。(2)正史刑法志の英訳の作業、語彙辞典も着手する。(3)海外協力機関との協議、(4)シンポジウムにかんしては、2012年からの開始にあたり北京、ドイツとのあいだで研究打ち合わせをおこなう。(5)第一回シンポジウムは2012年にドイツMuenster大学で開催する。(6)一般への研究成果の還元をはかる。以上の諸点であった。まず、(1)については、5月に第一回目の会議と研究会をひらき、各分担者の取り組むべき課題を大まかではあるが、方向付けし、それにしたがって研究をすすめるべく方向付けた。(2)にかんしては、法制用語に関する日英用語集を作成することをおこない、2012年2月に刊行した英語版『東アジアの死刑』(冨谷篇)Capital Punishment in East Asiaの翻訳の過程で得られた法制、特に刑罰・犯罪用語を取り上げその語彙集を作成した。(3)本科研における海外協力機関はMuenster大学東アジア研究所、中国北京政法大学法律古籍研究所である。両研究所とは2011年5月と同年6月に交流協定を締結した。(4)(5)第一回シンポジウムは、2012年9月3日から5日までMuenster大学で開催することを、協議で決定した。テーマは「東アジアにおける犯罪と社会」、日本側の分担者、協力者が発表し、ドイツ側がコメントを行う。また中国政法大学、台湾歴史語言研究所からも若干名参加し、発表・コメントを行う。この成果は、2012年度中に出版する。(6)研究成果の一般への還元は、人文研が一般向けに開催、企画している人文研アカデミーの企画に含ませる。その第一回としては、朝日新聞社、名古屋外国語大学の協賛をえて、人文研アカデミー名古屋を9月15日、9月29日、10月6日の3回おこなう。テーマは「なぜ、今、孔子なのか--混沌の世に「正しい生き方」を問う」。善とはなにか、何を悪と考えるのかという問題を提起する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究目的」および「2011年度の研究計画」にそって当該研究の達成度を自己点検すると、まず、東洋学の国際化をめざす当該研究の遂行にため、Muenster大学東洋学研究所、中国政法大学法律古籍研究所と学術交流協定を締結した。次に、英文著書「Capital punishment in East Asia」を出版し、本研究の大きな目的である、「東洋学の国際化」を確実に一歩進めることができた。国際化は、また提携機関であるMuenster大学のReinhard Emmerich教授を招いての研究会を12月初旬におこなった。ただ,2011年度は、東日本大震災の影響で,前半期の予算の使用に制限を受けたために、年度上半期において、計画をどこまで進められるのか、その予定が立たなかったことは、言い添えておかねばならない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進にかんしては、すでの2011年度で決めたことを進めるとこにつきる。2012年9月にドイツシンポジウム、9月末から10月にかけての人文研アカデミー名古屋の開催であり、また各分担者は前年度に引き続き、各自の研究課題を進める。また2013年度の中国シンポジウム、人文研アカデミーの開催にかんして12月までに決定する。さらに最終の成果報告論文集についても本年度に具体的な行程を決定せねばならない。
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Research Products
(6 results)