2013 Fiscal Year Annual Research Report
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23242042
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
冨谷 至 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (70127108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WITTERN C. 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (20333560)
古勝 隆一 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (40303903)
伊藤 孝夫 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (50213046)
宮宅 潔 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (80333219)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 犯罪 / 刑罰 / 罪穢 / 東洋学の国際化 / 裁判規範 / 行為規範 / norms of adjudication / norms of conduct |
Research Abstract |
(1)研究内容にかんしては、各自所定の課題について研究をすすめてきた。5月と12月の二度、京都で研究会を行い、現段階での成果を報告した。また、代表者冨谷は、「漢律から唐律へ」(『東方学報』88)を発表し、そこで裁判規範と行為規範という概念を導入し犯罪法制史の展望を提示した。 (2) シンポジウムについては、2014年3月23日から25日にかけて、ドイツミュンスター大学との共催で"Crime and Morality in East Asia " という課題でシンポジウムを京都でおこない、ドイツから9名の参加者、日本から11名、韓国1名、中国1名の参加を得た。今回は特に、ドイツ、日本の若手研究者が発表をおこない、またコメンテーターとしても積極的に参加した。本科研の目的の一である若手が国際舞台での発表をおこなう機会をもつことで、若手研究者の育成を図ることができたと自負する。 (3) 申請書に明記し、学術振興会からも要請があった研究成果の一般への公開にかんしては、人文研が一般にむけて行っている公開講座・シンポジウム「人文研アカデミー」の一環として、「人文研アカデミー中之島」と銘打ち大阪で「いまなぜ孔子かー 正しい 生き方を問う」という演題でセミナーをおこない、50名以上の聴衆者を迎えた。 (4) 「日英制度用語辞典」作成については、『論語』『史記』の禮制関係のマークアップは終了し、『禮記』に取りかかり、その3分の1を終えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究内容、シンポジウム、一般への公開、語彙辞典の作成という、年度の計画は、おおむね達成できたことにより、(2)と区分した。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度の推進は、以下の内容である。 ① 研究の方向としては、道徳と犯罪に関して、制度、思想、宗教、地域の視点から考察を行うとともに、「行為規範」という観点からもそれを考える。 ② 国際シンポジウムは、本年度はヨーロッパで2015年3月に開催する予定であり、Munster大学が開催に向けて具体的段取りをはかる。 ③ 一般への還元は、本年度は10月から12月にかけて、横浜、大阪で朝日カルチャーセンターの協力をもと、「礼規範について」というテーマで講座をもつ。 ④ 犯罪、刑事関係の用語集(英語)に関しては、『禮記』を中心に語彙を確定していく。
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Research Products
(8 results)