2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23243008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
真山 全 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (80190560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 利幸 法政大学, 法学部, 教授 (60114980)
森川 幸一 専修大学, 法学部, 教授 (70134434)
古谷 修一 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (50209194)
洪 恵子 三重大学, 人文学, 教授 (00314104)
新井 京 同志社大学, 法学部, 教授 (10319436)
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Keywords | 国際刑事法 / 国際刑事裁判所 / 侵略行為 / 侵略犯罪 / 国際法 / 刑事責任 / 個人責任 / ニュールンベルグ原則 |
Research Abstract |
2011(平成23)年度には、研究会を実施し、国際刑事裁判所規程の侵略犯罪に関する改正規定について、カンパラ検討会議での改正採択の条約法上の問題、及び改正手続の問題を中心に検討を加えた。 これは、改正規定とその改正手続が複維を極めているため、実質的内容の検討に入る前にこうした改正そのものの問題を精査する必要があるからである。特に改正発効の規定と手順については、諸国の見解に大きな相違があり、これは、管轄権行使条件のような実質的内容にも大きな影響を与える。 これらの問題については、カンパラ規程検討会議に出席した本科研研究代表者ど外務省担当官、及びその部分に特に関心を持つ研究分担者によって研究会で報告がなされた。これらのいわば基礎的部分の検討を行った後、2011年度の末ころから徐々に実質的部分の検討にも入り、侵略犯罪について国際刑事裁判所が管轄権行使を行う条件について精密な条文解釈に入った。これが2012年度も継続され、さらに、侵略行為及び侵略犯罪の定義の精査に向かう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究それ自体は順調に進展し、予定通りの研究会を東京、関西の両地区で実施した。但し、一部の条文解釈にまだ詰め切れない点が残った。この箇所は、2012年度に持ち越しつつ、規程改正の実質的部分の検討と並行して行うことになる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の方法、すなわち、科研研究代表者・分担者、関係官庁担当官及び関心のある若手研究者による研究会を開催しての分析は、本研究テーマからして妥当な方法であり、2012年度以降も継承される。これに加え、研究計画にある外国研究者の招請を2012年度に実現し、外務省とも協同して当該外国研究者との研究会を開催して、一層の条文精査を行う予定である。これは、日本外務省による2012年度における国際刑事裁判所稼働10周年記念シンポジウムと合同になる可能性もある。そうなれば一層幅の広い内外研究者との意見交換もはかれると期待される。
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Research Products
(3 results)