2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23243030
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
河野 勝 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (70306489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 敬輔 東京大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (00316895)
西澤 由隆 同志社大学, 法学部, 教授 (40218152)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 外交 / 国際関係 / 安全保障 / 実験 / 世論調査 |
Research Abstract |
本研究課題の2年目にあたる平成24年度においては、当初の計画通り、毎月(計12回)ウェブ調査を実施し、時宜にかなったいくつかの質問項目を含めてタイムリーな分析を行った。各月の調査概要と集計データ、および簡潔な分析は、前年度から引き続き、研究代表者が所長をつとめる研究所のHPでの公開を行った。さらに、24年度においては、研究成果の一部を代表者、分担者、連携協力者たちがそれぞれ論文として執筆しはじめ、すでにそのうちの何本かが公刊された。たとえば、Arai, Kohno, Toyoda (2012)は、金正日総書記が死去した直後に行った調査とその後の展開の中での日本の有権者の対北朝鮮に対する態度の変化と持続性を分析したもので、レフリー付き英文学術誌に掲載された。また、飯田, 河野, 境家(2012)は、韓国大統領が竹島に上陸したこと、および尖閣問題でいっきに日中間に緊張が高まったことが、日本の人々の対韓国および対中国への胎動や評価にどのような影響を与えたか、さらにそうした影響をうけて日本人の安全保障観がどのように変化したかについてを分析したもので、一般向けの総合雑誌に公刊された。どちらも、まさに本研究課題の計画段階で意図したように、毎月連続して世論調査を実施することによって有権者の態度の変化の短期的変化を跡づけるという目的を実現したものである。なお、これら以外にも、研究成果は、学会やワークショップ、さらにはオンラインジャーナルなどで発信された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の2年度めにあたる平成24年度においては、毎月(計12回)ウェブ調査を実施した。各月の調査票には、時宜にかなったいくつかの質問項目を含め、また調査の最後にはほぼ毎回、異なるデザインによる実験を行った。各月の調査概要と集計データ、および簡潔な分析は、研究代表者が所長をつとめる研究所のHPでの公開した。また、平成24年11月から12月にかけては、ウェブとの対比のため、一般有権者をサンプルにした郵送による調査も行った。これらは、すべて当初の計画通りに実施された。そして、24年度においては、代表者、分担者、連携協力者がそれぞれ研究成果を論文として執筆し、すでに査読付き国際学術誌に掲載された1本を含め、4本以上の論文が公刊された。研究代表者は、スペイン、アメリカ、カナダにおける学会やワークショップなどで、研究成果の一部を発表した。前年度から引き続き、代表者は、本研究課題の内容につき日本および海外のメディアや政策決定にかかわる方々から、取材をうけ、記事として掲載された。このように、当初の計画を上回るペースで、本研究課題はその目的を達成した。なお、当初平成24年7月に開催する予定だった研究会は、招聘者の都合で平成25年1月に開催した。それにともない、海外から討論者二人を招聘して行うワークショップの開催を次年度に延期することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
本報告作成時点(平成26年4月)までに、本研究課題はほぼ計画通りに遂行され、終了した。現在は、代表者、分担者、連携協力者が、それぞれに引き続き蓄積した調査および実験データの分析を行っており、今後もこの研究課題から得られた成果を日本国内および国際的な学術誌や学会などで発表していく。さらに、24回分の調査票の英訳版の推敲作業をしているところであり、それが終わりしだい、当初の計画とおり、データセットを東京大学社会科学研究所に寄託し一般に公開する。
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Research Products
(10 results)