2011 Fiscal Year Annual Research Report
日本、欧米、新興国証券市場での価格形成の要素:ローカル性とグローバル化、相関関係
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23243051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川北 英隆 京都大学, 経営管理研究部, 教授 (80349232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 智彦 拓殖大学, 政経学部, 教授 (10573587)
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Keywords | 金融危機 / 貯蓄銀行 / 株式市場 / 上場企業 |
Research Abstract |
研究の初年度としての研究体制の構築と強化に関して:研究分担者と具体的な研究の進め方の打ち合わせを密接に行うと同時に、大学もしくは民間の関連研究機関やアセットマネジメント会社などとの直接の面談を交えて連携体制の相談や依頼を行い、関係の強化を図ることができた。 研究用のデータベースに関して:外部データの構成の調査を行い、必要なものの購入手配を行う等、整備を図りつつあるが、購入した(もしくは新年度に購入予定の)データベースから必要なデータ系列を抽出し、実際の研究に使えるものにするためには、研究の進行に合わせながら、新年度以降も注力する必要がある。 研究課題に関する分析について:ヨーロッパ(中東欧)と東南アジアを訪問し、関係機関から最新の情報を収集した。これらの直接入手した情報、データベースからの情報、その他の既存の分析結果等を踏まえたうえで、ヨーロッパでの金融危機に関する研究成果として、その一部を公共選択学会「公共選択」に「中東欧における旧貯蓄銀行の民営化後の展開」として投稿している(現在、査読待ちの状態にある)。また、日本の株式市場および上場企業の現状と海外経済への依存関係に関する研究成果の一部を、日本証券アナリスト協会「証券アナリストジャーナル」向けに「平均的な日本株式は投資対象となりうるか」として執筆し、掲載が決定している。 研究課題の分析について、スタート台の研究として意義のあるものだと評価している。この成果の上に、財政危機・金融危機にある欧州の分析と、日本と海外の相互関係を意識した上で経済・証券市場の分析を積み上げれば、十分な研究成果を生み出せると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者、研究分担者が共に、初年度の研究成果を論文にまとめることができた(ただし、1件は査読結果待ちの状態)。また、その内容も次年度以降の研究の基礎となりうるものであり、当初の計画に沿うものであった。
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Strategy for Future Research Activity |
海外の経済や金融市場の実地調査を引き続き行い、その情報を裏付けとした精度の高い分析と研究を実施したい。もちろん、実地調査には大きな時間的、予算的制約があることから、研究機関との連携を深めることで、不足するところを補いたい。現時点では研究計画を変更する必要性は全くないと考えている。
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Research Products
(2 results)