2013 Fiscal Year Annual Research Report
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23244003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
織田 孝幸 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (10109415)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | spherical functions / discrete series / fundamental domain / modular forms / automorphic forms |
Outline of Annual Research Achievements |
球関数の研究と、基本領域の研究を継続した。前者は、宮崎直氏(現・北里大学)が共著者に加わり、早田孝博(山形大学・工学部)、古関春隆(三重大学・教育学部)と織田行き詰っていた計算を、透明にしてして、論文は完成し、投稿に至った。後者は、アラビアのOmanでの研究集会の記録の論文が出版された(2014年夏)。 7月には、中国科学アカデミーでの研究集会に招待された。足をのばして、事実上連携研究者となっている、Bayarmagnai氏(モンゴル国立大学)のいるウランバートルで数日討論を行った。海外からは、Yuval Flicker教授(関数体のSelberg跡公式の研究で著名)、Dihua Jiang 教授ほか、フランス、クロアチア、モンゴルから若い研究者を招へいした。国内の研究集会(箱根、長野県白馬村)などを支援した。 繰り越し分では、懸案となっていたGreen current研究の突破口を見出すためのミニ集会を、群馬県内の東京大学・玉原セミナーハウスで行った。この集会で得られたものも、今後進展させたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
出版可能な論文が、一定のペースで増えている。今後に解決が待たれる課題も、ある程度現れている。
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Strategy for Future Research Activity |
SU(3,1) の離散系列表現の行列係数の明示公式を手掛かりに、3次元複素超球の点の対に付随するGreen currents の構成に取り組むのを一つの有力な方向として考えている。 もう一つは、Siegel-Gottschilingの種数2のSiegelモジュラー群の基本領域の壁の交差のstrataの微分幾何学的な性質をより深く調べたい。 もっと時間がかかる方向であるが、SO(2+,n-)の表現の球関数を調べると大きな課題に向けて、可能な細かな準備を行う。
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