2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23244008
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐伯 修 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 教授 (30201510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大本 亨 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20264400)
與倉 昭治 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (60182680)
岩瀬 則夫 九州大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (60213287)
鎌田 聖一 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60254380)
佐久間 一浩 近畿大学, 理工学部, 教授 (80270362)
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Project Period (FY) |
2011-05-31 – 2016-03-31
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Keywords | 可微分写像 / 特異点 / 特異ファイバー / 同境 / 特異性類 / 特異点解消 / 国際研究者交流 / ブラジル:フランス |
Research Abstract |
写像の特異点論を,大域的観点,幾何構造付きでの観点等の新たな観点から見直し,数学の現代的潮流の中での特異点論の新たな展開・発展の様々な方向性をさぐることが大きな目的である.そのため平成25年度は,一般的な可微分写像のStein分解が三角形分割可能であることを前年度に示していたが,その応用として,非特異ファイバーの各連結成分の同境類とStein分解の最高次元のホモロジー群との間に深い関係があることを示し,特にStein分解の最高次元ホモロジー群が消えれば,非特異ファイバーの各連結成分はすべて零同境となることを示した.また特異写像の特異点消去を,はめ込み・埋め込みリフトの観点からも研究し,スペシャル・ジェネリック写像についてそうしたリフトが存在するための条件について詳しく調べ,値域の次元が低い場合に,余次元1のはめ込みリフトや埋め込みリフトが存在するための条件を完全に決定することができた.また,特異多様体の特性類の研究も進め,特にモチビックHirzebruch classについて詳しく調べた.また,こうした特性類をThom多項式との関連の観点からも研究した.さらに境界付き3次元多様体から平面への安定写像の特異ファイバーの理論を多変量データ解析とその可視化に応用し,そうしたデータの微分位相幾何的な特徴抽出の際の特異ファイバーの同定に使えることを示し,コンピュータサイエンスの専門家と共同研究を行い,その成果の社会への還元を目指した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度に予定していた研究がほぼ予定通りに進行している.特に,特異点解消の観点から,埋め込み・はめ込みリフトの存在性問題を考えると,微分トポロジーにおける古典的諸結果と大きな関係があり,そうした事柄が問題の解決に重要な役割を果たすことに 気が付き,さらにそれを用いて完全な結果を得ることができたことは,今後につながる大きな収穫であった.また,非特異ファイバーの同境類についての理論を特異点論的立場から整備することができたことも大きな成果である.これをさらに進めれば,当初の計画であった多様体の不変量の特異点論的構成へとつながることが期待される.さらに,境界を持った多様体からの可微分写像について一定の成果を得られたことも,今後につながる大きな成果であった.特にそのデータ可視化への応用については,当初は予期していなかった意外な成果へとつながっており,今後の発展に非常に期待が持てる.
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り,多様体の大域的構造と写像の特異点について(特に,可微分構造の「差」の代数的表現について),多様体の同境理論に基づいた有限型不変量・量子不変量の定式化について,特異Lefschetz 束構造の変形理論の展開について,複素超曲面特異点の位相型に ついて,特異多様体の特性類について,特異点・特異ファイバーの消去のためのホモトピー論的障害について,研究を進めてゆく.特に,埋め込み・はめ込みリフトの存在・非存在と可微分構造の差の関係について重点的に研究を進めて行く予定である.また,特異Lefschetz束を用いた4次元多様体の不変量についても,特異点論的観点から研究を進めて行く.さらに境界付き多様体上の安定写像の特異ファイバー理論のデータ可視化への応用については当初から予期できなかった進展があり,こちらについても研究成果の社会への還元を目指して研究を発展的に継続してゆく.
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Research Products
(53 results)
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[Presentation] Desingularizing special generic maps2013
Author(s)
O. Saeki
Organizer
The 1st Franco-Japanese-Vietnamese Symposium on Singularities (and The 7th Franco-Japanese Symposium on Singularities)
Place of Presentation
Laboratoire J. A. Dieudonne, Universite de Nice Sophia Antipolis, France
Year and Date
20130920-20130920
Invited
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