2014 Fiscal Year Annual Research Report
気相クラスターの液相注入法の開発と反応・集積過程の探究
Project/Area Number |
23245006
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
寺嵜 亨 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60222147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 雅 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (10610264)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 金属クラスター / 真空中液体 / イオン-分子反応 / 分子吸着 / 溶媒和 / 溶液物理化学 / ナノ材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実施計画に沿って、以下の研究を推進した。 1.水和を伴う金属クラスターの反応過程:水からの水素発生や水素貯蔵材料として注目されるアルミニウムについて、その正イオンクラスターに着目した。昨年度までに、多数の水分子と少数の酸素分子とが関与して、アルミニウム酸化物を核とする安定な水和物が生成されることを見出した。本年度は、この生成過程について、反応素過程を一段階ずつ追跡し、反応経路を突き止めた。その結果、この安定化学種が、天然に遍在するアルミニウム化合物(ボーキサイト)と同じ組成の物質であり、アルミニウム2原子を核とした酸化、水和を経て生成することを明らかにした。この成果をまとめて、原著論文を発表した。 2.金属クラスターの溶媒注入実験:昨年度までに設計、製作を終えた金属クラスター捕捉装置に分子クラスター発生部を加え、金属クラスターの溶媒和を念頭に、捕捉したクラスターに分子ビームを照射する実験を開始した。まず、銀クラスターに水分子ビームを照射し、1~10量体で銀クラスターに水分子が吸着する様子を捉えた。現状では、まだ複数の水分子の吸着は見られないが、金属クラスターの溶媒への注入に向けて実験が進展した。 3.液滴の真空中での捕捉と相転移過程の観察:昨年度までに真空中での液滴発生に成功した。しかしながら、液滴は10 m/sもの速度で飛行し、観測時間が10 ms程度までに制限されるために、凝固点の比較的高い水液滴についても、凍結までを追跡することはできなかった。本年度は、液滴を真空中に捕捉するイオントラップの開発を進め、蒸発冷却過程の長時間観察を行った。その結果、水液滴は30 ms程度で凍結が確認された。一方、蒸気圧の低いエチレングリコールは50秒後にも液相を保っていた。このように比較的容易に真空中に保持できる液滴を見出し、真空中での液体利用に向けて重要な成果を上げた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] X-ray absorption spectroscopy of free, size selected, singly metal doped silicon clusters2014
Author(s)
V. Zamudio-Bayer, L. Leppert, K. Hirsch, A. Ławicki, A. Langenberg, J. Rittmann, M. Kossick, M. Vogel, R. Richter, T. Möller, A. Terasaki, S. Kümmel, B. von Issendorff, and J. T. Lau
Organizer
Seventeenth International Symposium on Small Particles and Inorganic Clusters (ISSPIC 17)
Place of Presentation
福岡
Year and Date
2014-09-07 – 2014-09-12
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