2014 Fiscal Year Annual Research Report
精緻設計ナノ共役分子ワイヤの創製に基づく分子デバイス開発
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23245032
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安蘇 芳雄 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (60151065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家 裕隆 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (80362622)
辛川 誠 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (80452457)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分子素子 / 共役オリゴマー / 電極アンカー / 被覆分子ワイヤ / 導電性計測 / 分子エレクトロニクス / オリゴチオフェン |
Outline of Annual Research Achievements |
分子光電変換、および、分子熱電変換においては正孔伝導(p型)と共に電子伝導 (n型)性の分子ワイヤが必須となる。さらに、熱電変換においては熱伝導を抑え、高い電子伝導を達成する必要があり、分子間相互作用を抑えて狭い透過因子を実現するためのワイヤ部の被覆化とオーミック接合を確保するためのアンカーの選択が重要となる。 1.各種π接合三脚型アンカーの探索と優先注入電荷種の解明 これまでの研究で、三脚型ピリジルアンカーを導入した分子ワイヤにおいて、π電子が関与する金電極との結合(π接合)とこれに起因する高い電気伝導、および、分子のLUMO軌道が関与する電子輸送を示唆する結果を得ている。一方、電子豊富なチオフェンアンカーとする3脚型分子の光電子分光で金電極とのπ接合を確認した。本年度は、伝導特性評価に向けて、チオフェンおよびピリジンをアンカーとする三脚型構造を両端に連結した分子ワイヤの合成を行い、伝導特性と熱起電力(熱電変換ゼーベック係数)の測定を行った。その結果、期待通り、チオフェンアンカーは正孔伝導、ピリジンアンカーは電子伝導であることを実験的に明らかにし、分子熱電変換への道を拓いた。また、各種のπ電子系官能基を有する三脚型アンカーのグラファイト電極との接合状態と電子挙動を解明した。 2.長鎖完全被覆分子ワイヤの開発と単一分子特性計測 これまで、スピロ置換チオフェンモノマーを用いた完全被覆分子ワイヤの合成は8量体までのオリゴマーに留まっていた。本年度に遷移金属触媒と反応条件を検討することで、4量体をベースとした長鎖オリゴマーの合成に成功し、24量体までの単離と両端へのチオシアナト基の導入を達成した。これら一連のアンカー導入完全被覆分子ワイヤのSTM-BJ法による伝導性計測を行い、伝導挙動の鎖長依存性を明らかにしつつある。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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