Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでに、イオン液体を溶媒とする高分子系ソフトマテリアル(Bull. Chem. Soc. Jpn., 85, 33 (2012))およびコロイド系ソフトマテリアル(Langmuir, 27, 9105 (2011))に関する総合論文をいずれもCover Articleとして公表することができた。またPolym. J. 43, 242 (2011)が高分子学会Polym.J.賞論文に選ばれ表彰された。 イオン液体と相溶するセグメントと非相溶のセグメントからなるブロック共重合体を合成し、これとイオン液体を複合化することにより、熱可塑性のイオンゲルの創製を提案した。このイオンゲルを高分子アクチュエータに適用(Macromolecules, 45, 401 (2012); J. Phys. Chem. B, 116, 5080 (2012))した。さらにスルホン化ポリイミドを用いたイオンゲルのプロトン伝導性、無加湿燃料電池の発電特特性の関係を明らかにした(ACS Appl. Mater. Interfaces, 4, 1753 (2012))。化学架橋型のイオンゲルに関しては、東大グループと共同でTetra-PEGイオンゲルの均一網目構造がその力学強度を増大させることを明らかにした(Soft Matter, 8, 1756 (2012); Macromolecules, 45, 3902 (2012))。 一方、温度応答性、あるいは光応答性高分子を用いたイオンゲルに関しては、熱可逆ゾル/ゲル変化(Soft Matter, 8, 8067 (2012): backcover article), 光誘起膨潤度変化(Chem. Commun., 48, 5133 (2012)を見出すことができた。 以上のように現在までの所、予想以上の多くの成果を出すことができたと総括している。
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