2011 Fiscal Year Annual Research Report
コロイドアモルファス集合体の構造発色メカニズムの解明と簡易調製手法の確立
Project/Area Number |
23245047
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹岡 敬和 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20303084)
|
Keywords | アモルファス集合体 / コロイド粒子 / スプレー法 / 二次粒子 |
Research Abstract |
我々がこれまでに取り組んできたコロイド粒子のアモルファス集合体調製において、コロイド粒子の結晶化を防ぐ手段として、1)塩の添加や遠沈法を利用した強制的な凝集化の利用、および、2)粒径の異なる粒子の添加、が効果的であることを確認している。しかし、1)の方法では、集合体調製後の塩の除去に手間がかかること、遠沈法の利用では望みの形状への成形が困難なこと、2)の方法では反射ピークのブロード化(フォトニックバンドギャップの幅が著しく広くなり、バンドの強度が小さくなる)が起こり、構造色が鮮明に出なくなることが欠点であった。そこで、本研究では、より簡易な方法で大面積において鮮明な構造色を示す構造発色性材料をアモルファス集合体から得るための手段として、スプレー法を利用した方法の確立に取り組んだ。その結果、コロイド粒子の懸濁液の調製に、コロイド粒子の分散能が高くて、留去しやすいアルコールのような溶媒を利用すれば、エアースプレーなどによってコロイド懸濁液を基板に吹き付けることで、急速なコロイド粒子の凝集が起こるため、基板上にはアモルファス集合体となって堆積することを確認した。現在のところでは、コロイド粒子がアモルファス状に集合して大きさの異なる球状の二次粒子を形成することが分かっている。今後は、二次粒子の粒径の制御や均一な堆積化を確立することに取り組む。スプレー法による均一なアモルファス集合体の構築ができれば、表示材などにも利用可能な大面積の構造発色性材料が、非常に簡易に得られるようになる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
コロイド粒子の懸濁液の調製に、コロイド粒子の分散能が高くて、留去しやすいアルコールのような溶媒を利用すれば、エアースプレーなどによってコロイド懸濁液を基板に吹き付けることで、急速なコロイド粒子の凝集が起こるため、基板上にはアモルファス集合体となって堆積することを確認したから。
|
Strategy for Future Research Activity |
二次粒子の粒径の制御や均一な堆積化を確立することに取り組む。 スプレー法による均一なアモルファス集合体の構築ができれば、表示材などにも利用可能な大面積の構造発色性材料が、非常に簡易に得られるようになる。
|