2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ空間ひずみ場制御による新規イオン伝導性固体の創製と燃料電池反応促進
Project/Area Number |
23246020
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
湯上 浩雄 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60192803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 史匡 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00361113)
佐藤 一永 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50422077)
雨澤 浩史 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90263136)
中村 崇司 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (20643232)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | マイクロSOFC / ひずみ場 / 応力 / YSZ / BaZrO3 |
Research Abstract |
今年度はSOFCの性能に対してひずみ場が与える影響を単純な系を用いて再検討した。ひずみ場の影響を考慮するにあたり課題となっていたのは多結晶性の薄膜を用いていたため,マクロ的なひずみ場の印可方向と結晶粒内のマイクロなひずみの状態が一致しないことおよび,多結晶であるため,全ての方向におけるひずみ場の影響を合算したものしか電気的に観察できないという2点であった。そのため,今年度はイットリア安定化ジルコニア単結晶に対して外部から応力を印可した単純な系を構築,評価を行うこととした。単結晶に対して常温で窒化珪素のリングをはめ込み,昇温すると熱膨張係数差に応じた熱応力が単結晶に印可され,圧縮応力状態のひずみ場が生じる。その値は温度上昇とともに増加し600度において0.2%を超える大きなものである。その際単結晶の導電率はひずみ場が存在しない試料と比較し面指数によらず低下し,100面の試料では最大で一桁程度低下した。逆に電極反応抵抗に関しては若干ではあるが,面内圧縮応力状態で計測した方が低い電極抵抗を示すという結果が得られた。SOFCにおいては電解質抵抗より電極反応抵抗削減の方が重要な課題となりうるので応力状態の最適化でSOFCの性能向上が達成できる可能性が示唆された。 また,in-situ XAFSについては今年度,スケジュールの関係で実施することができず,次年度にずれこむ見込みとなったが,in-situ XAFSで起動可能なマイクロSOFC用ヒーターなどを含めた全体の最適設計を行った。また外観観察などからマイクロSOFC内部におけるひずみ場の温度依存性について検討を行い,in-situ XAFSに適用可能で実際に応力状態をある程度変更可能なマイクロSOFCを作製した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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