2011 Fiscal Year Annual Research Report
動作反映没入型CS開発による自転車走行空間の安全性評価
Project/Area Number |
23246092
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
屋井 鉄雄 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (10182289)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 美緒 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 助教 (20573926)
|
Keywords | 自転車交通 / 交通安全 / サイクリングシミュレータ |
Research Abstract |
サイクリングシミュレータの基本コンセプトを構築するべく,自転車および自転車交通に関する文献調査を行った. 自転車に関しては,まず挙動に関連する文献をレビューし,自転車の直進性,連続性を強く志向する特性を明らかにし,それらを阻害する状況(右左折および停止・加減速)下で起きるふらつきや傾きを再現することの重要性を確認した.さらに,歩道通行と車道通行の差や購買による影響を明確にするため,段差や路面状況の再現が必要であることを確認した.これらのことから,サイクリングシミュレータには,従来から考慮されている速度(後輪回転数),ハンドル回転角の他に,重心移動を計測できるペダルセンサー及び圧力センサー,段差や路面を表現できるアクチュエータの使用が有効であることを明らかにし,それらに適したセンサー類を選定した. 自転車交通に関しては,シミュレータで再現すべき事故発生要因を抽出するための基礎分析を行った.事故データ分析により,歩道通行時と車道通行時の事故の特徴を明らかにした.その結果,歩道通行時の事故は視認性の悪さが要因となっているのに対し,車道通行時の事故は自転車側の違反が大きな要因となっている傾向が明らかになった.さらに,今後サイクリングシミュレータを用いた実験対象のひとつとなる,細街路と幹線道路との無信号交差点での出会い頭事故について,ドライビングシミュレータによる実験を行い,そのドライバー側の挙動と視認行動を明らかにした.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の最重要課題であるサイクリングシミュレータの開発について,文献調査及び基礎データをもとにその基本コンセプトとシステム(入力データの選定と出力データの形式)が検討され,決定している.また,サイクリングシミュレータで検証すべき事象についての検討も進んでいることから,概ね順調に進展していると考える.
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度に確定したコンセプトに基づき,走行実験データの収集,選定されたセンサーや機材の組立により,サイクリングシミュレータの基本形を完成させる.また,実験対象となりうる事象のさらなる検討,そして実験時に必要なシステムとして,自転車と自動車によるコミュニケーションの再現等の検討を開始する.
|
Research Products
(4 results)