2011 Fiscal Year Annual Research Report
革新的な無曝気・超省エネ型の好気性廃水処理バイオリアクターの開発と適用性拡大
Project/Area Number |
23246095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
原田 秀樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70134971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 繁樹 木更津工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (60300539)
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Keywords | バイオリアクター / 無曝気 / 省エネルギー / 下水処理 |
Research Abstract |
DHS (down-flow hanging sponge) リアクターの後段に、維持管理が容易かつ余剰汚泥の発生が少ないUSB (up-flow sludge blanket) リアクターを設置し、埋立地浸出水の硝化をDHSリアクターで、USBリアクターで脱窒を行うプロセスの開発を行った。プロセスの安定化には、硝化のためのアルカリ度と脱窒のための有機源の添加が必要であったが、高いアンモニア除去率を達成する事が出来た。また、浸出水を処理する接触酸化槽の微生物群集構造を解析したところ、これまでに分離・培養されていない未培養微生物群が多く存在している事が明らかになった。 この他、フェノールとアンモニア性窒素を含む人工廃水をDHSで処理し、循環比の影響を調べたところ、循環比1.5で最大の平均脱窒率(58%)が得られた。好気性処理であるDHSで脱窒が進行したとことから、生物膜の深部に脱窒細菌が存在していることが示唆された。 DHSプロセスの酸素移動特性の評価においては、セルサイズの異なった複数のスポンジ担体を用いてKLaの測定を行い、セルサイズやスポンジ間のギャップの影響の検討、再現性向上のための測定方法の確立などを重ねて検討した。測定方法は、数珠つなぎにしたスポンジに上部から脱酸素水を流す、いわゆるG1タイプで実験を行った。その結果、セルサイズが小さくかつ流量が大きくなるほどKLaの値が大きくなるという相関が得られた。 モニタリング手法の確立に置いては、16S rRNA遺伝子の他に23S rRNA遺伝子にバイオマーカーとして着目し、16S rRNA遺伝子とリンクさせて23S rRNA遺伝子を回収してくるための技術の開発を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
排水処理プロセスの開発およびその処理メカニズム解明のための準備も順調に進んでいる。浸出水処理など適用性の拡大に貢献しうるプロセスの構築に成功している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き異なる廃水種について、DHS技術の適用性拡大のため、プロセス開発を行っていく。また、メカニズム解明のための実験を行っていく。
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