2013 Fiscal Year Annual Research Report
第一原理計算の多重実行と統計力学に基づいた酸化物固溶体の構造と物性
Project/Area Number |
23246111
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 功 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70183861)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 第一原理計算 / セラミックス固溶体 / 平衡状態図 / 熱力学 / 統計力学 |
Research Abstract |
平成25年度は,前年度に引き続き,高精度第一原理計算と統計力学計算を組み合わせて,酸化物の固溶体構造と物性を評価する新しい計算手法を開発し,プログラムとして実装,計算を実行した.計算結果の検証と,計算手法の改良を目的として,固溶体試料の合成および評価実験を並行して行い,計算にフィードバックさせた.例えば,リチウムイオン電池の固体電解質として期待されるLISICON系において,第一原理分子動力学法による拡散係数計算,クラスター展開法による規則不規則転移温度計算を網羅的に行った.さらに機械学習手法を用いて計算結果を解析することにより,高イオン伝導度を持つ新たな化合物が予測された.これらは高精度第一原理計算,統計力学計算,機械学習を組み合わせて実施したものである.さらに予測されたLISICON化合物について,合成実験を行い,イオン伝導度の温度依存性の評価を行った.また,平成25年度においては,フォノン計算により最安定結晶構造および相転移経路を予測する新しい手法の開発を行った.具体的には,様々な金属において,高精度第一原理計算に基づいた多数のフォノン計算を行い,フォノンの分散関係の解析を行った.その結果に基づいて結晶構造を変化させ,再度フォノン計算を行った.これらを繰り返すことにより,一般的な最適化アルゴリズムでは発見されないような最安定な結晶構造が発見された.それと同時に,結晶構造間の相関に関する網羅的な知見を得た.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)