2011 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギー密度のワイヤレス給電のためのミリ波放電現象の解明
Project/Area Number |
23246145
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小紫 公也 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90242825)
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Keywords | エネルギー / ミリ波 / ワイヤレス給電 / プラズマ / 放電 |
Research Abstract |
ミリ波ビームのモード制御技術を実験的に検証するために、出力400mW、94GHzのミリ波発振器を購入した。また、その発振器の励起源と同期を取ったヘテロダイン受電装置の採用により、高感度でかつ位相分布も測ることのできるシステムを構築した。ミリ波の場合,ビーム径を導波管で変換するには共振モードを考慮した設計が必要で,テーパ角が小さくなくてはならず,かなり距離を要する.まずはコニカル変換器の長さを変えて、出口の2次元のビームエネルギー分布を測定する受電ホーンアンテナ2次元ステージを設計中である。 ミリ波放電のフィラメント構造の解明に関しては、ジャイロトロンから出力した高エネルギーのガウシアンビームを、共役ミラー系を用いてトップハット形状およびリング形状のプロファイルに変換し、放電の際に生じるフィラメント形状、電離面伝播速度、背面の淀み圧等を測定した結果、それぞれに特異なフィラメント形状が観測された。また、トップハット形状のビームは最も伝播速度が遅く、圧力上昇が大きかった。この原因は今後の研究で明らかにしてゆくが、ビームのモード制御がマイクロ波デトネーションで生じる圧力を増大させる効果があることが示された。 ミリ波放電モデルの構築と数値シミュレーションに関しては、まずは既存の電離モデルを用いてシミュレーションを行った結果、源となるプラズマが円弧状に分布した状態を初期条件とすると、実験で観測されたような放射状のフィラメント構造が形成されることが示された。ただし実験条件と同じ電界強度では、空気の電離まで至らず、今後は比較的低電界強度での電離モデルを構築する必要があることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ビーム制御技術に関しては、電力分布モニター用の実験装置の主な部分が揃った。後は2次元ステージとの組み合わせでプロファイルを計測できるところまで来ている。シミュレーションに関しては、再現できたこととできなかったことがある。基礎となるコードは構築できたので、今後はいろいろな物理モデルを試すことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
ミリ波ビームのモード制御技術に関しては、コニカル変換器を用いた測定結果で、理論と実験の検証を行い、コンパクトな変換器の提案へとつなげる。 シミュレーションに関しては、実験条件の電界強度での新しい電離モデルを、何らかの方法で確立することが必要であることが認識された。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] Development of Microwave Rocket as a Space Mass Transportation System2011
Author(s)
Komatsu R, Fukunari M, Yamaguchi T, Komurasaki K, Arakawa Y, Oda Y, Sakamoto K, Funaki I, Katsurayama H
Organizer
IEEE MTT-S International Microwave Workshop Series on Innovative Wireless Power Transmission
Place of Presentation
Uji Campus, Kyoto University, Kyoto
Year and Date
2011-05-13
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