2011 Fiscal Year Annual Research Report
CFRP構造ライフサイクルモニタリングシステムの構築
Project/Area Number |
23246146
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武田 展雄 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (10171646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水口 周 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (70512359)
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Keywords | CFRP / 光ファイバセンサ / ライフサイクルモニタリング / 成形 / 加工 / 接合部 / 曲面板 |
Research Abstract |
航空機CFRP構造のライフサイクル、すなわち成形、加工・組立、運用の全過程にわたって構造内部のひずみと温度の履歴を評価可能な光ファイバライフサイクルモニタリング技術の構築を行うことを目的としている。ひずみと温度を同時分布計測可能な新規計測装置を開発すると同時に、接合部、コーナー部および衝撃損傷を受ける平板部を対象としたライフサイクルモニタリングに取り組み、光ファイバ応答履歴に基づく新たな品質保証・保守技術を確立する。今年度の成果は以下の通りである。 1.ひずみ・温度分布同時計測技術の基礎研究: ひずみ・温度分布を一本の光ファイバで同時に測定するための基礎的検討を行った。CFRP試験片に光ファイバを埋め込み、引張試験、加熱試験により実証した。また、散乱光強度やスペクトル形状の変化に基づいて計測精度低下要因を特定した。 2.厚板平板の成形モニタリングおよび材料特性評価: プリプレグ積層時に光ファイバセンサをCFRPに埋め込み、加熱成形中のひずみ・温度変化を計測した。昇温速度変化、不均一温度分布を与え樹脂硬化にムラを与え、基準プロセスで成形した場合との光ファイバセンサ応答の差異を評価した。また、厚さ方向の複数の位置に光ファイバを埋め込み、温度および硬化収縮ひずみの厚さ方向分布を評価した。また同時平行して、樹脂の硬化モデルを導入した有隈要素解析等の数値計算技術を構築した。 3.CFRP接合部の損傷モニタリング: 大型構造への適用が可能なCFRP接合部の損傷モニタリング手法の検討を行った。まずクーポン試験片を実際に作成し、層間剥離や繊維座屈損傷あるいは接着層亀裂の発生状況を明らかにした。また同時に構造内部損傷を模擬する数値シミュレーションにより,損傷後に光ファイバに残留するひずみを計算した。損傷程度と残留強度の相関関係から導かれる検知するべき損傷サイズも考慮しながら、光ファイバ埋め込み位置を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.ひずみ・温度分布同時計測技術の基礎研究、2.厚板平板の成形モニタリングおよび材料特性評価、3.CFRP接合部の損傷モニタリング、3項目ともに当初予定していた研究計画を着実に実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
1.ひずみ・温度分布同時計測技術の基礎研究、2.厚板平板の成形モニタリングおよび材料特性評価、3.CFRP接合部の損傷モニタリング、3項目ともに、咋年度の成果をもとに、年次計画に従い着実に遂行する。
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Research Products
(26 results)