2012 Fiscal Year Annual Research Report
オートファジーにおける膜の起源:オルガネラバイオジェネシスの解明
Project/Area Number |
23247034
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉森 保 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (60191649)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | オートファゴソーム / 小胞体 / ミトコンドリア / Atg14L / 膜の起源 / 小胞体-ミトコンドリア接触点 / Syntaxin17 |
Research Abstract |
オートファジーを遂行する膜オルガネラであるオートファゴソームは、他のオルガネラとは異なり常に新たに形成されるが、どこからそれが現れるのか40年来論争の的となってきた。本研究計画では、応募者が最近見いだした小胞体のオートファゴソーム形成への関与を手がかりに集中的かつ統合的な解析を展開し、オートファジー分野における最大の謎「膜の起源」問題について最終的な決着をつけることを目的としている。今年度は以下の如く分野のブレイクスルーとなる画期的な成果を得ることができた。1)これまで世界的にも前例が無いレーザー蛍光顕微鏡による3色同時撮影システムを構築し、小胞体とミトコンドリアがダイナミックに接触する様子をライブ観察で捉え、その接触点でオートファゴソームが形成される様子を動画撮影することに成功した。オートファゴソームの生成と接触点の関係を直接観察した画期的な成果である。さらには画像のデジタル処理により形成を定量化し、また形成途上のオートファゴソームが常に小胞体上にあるのに対し、ミトコンドリアに対しては接触と僅かな解離を繰り返していることも明らかにした。2)Atg14Lを接触点に集合させるSyntaxin17が、Atg14Lと結合していることを示した。Syntaxin17をノックダウンすると、Atg14Lは接触点ではない他の場所で集合しそこで隔離膜は形成されるが、閉じてオートファゴソームにならない。従って接触点では隔離膜閉鎖に必要なものが供給されているものと思われる。以上の成果は、2013年3月にnature誌に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまで誰も成しえなかった3つのオルガネラの同時撮影(シャッターの切り替えを伴わない)を可能にする顕微鏡システムを開発し、オートファゴソームが実際に小胞体-ミトコンドリア接触点で形成されていることを、ライブ映像として捉えることに成功した。オートファジー分野のみならず細胞生物学にパラダイムシフトをもたらす発見である。
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Strategy for Future Research Activity |
残された1年間を有効に使い、詳細な分子機構の解析やゴルジ体の関与などの残された課題の追求を行いたい。
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[Journal Article] Autophagosomes form at ER-mitochondria contact sites.2013
Author(s)
Hamasaki M, Furuta N, Matsuda A, Nezu A,Yamamoto A, Fujita N, Oomori H, Noda T,Haraguchi T, Hiraoka Y, Amano A, Yoshimori T.
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Journal Title
Nature
Volume: 495
Pages: 389-393
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Inhibition of autophagy potentiates the antitumor effect of the multikinase inhibitor sorafenib in hepatocellular carcinoma.2012
Author(s)
Shimizu S, Takehara T, Hikita H, Kodama T,Tsunematsu H, Miyagi T, Hosui A, Ishida H,Tatsumi T, Kanto T, Hiramatsu N, Fujita N,Yoshimori T, Hayashi N.
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Journal Title
Int J Cancer.
Volume: 131
Pages: 548-557
DOI
Peer Reviewed
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