2014 Fiscal Year Annual Research Report
環境シグナルに応答する生体センサーの生理人類学的メタボローム解析
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23247045
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
佐伯 茂 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (60211926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 禎一 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (60183539)
羽生 大記 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (40301428)
由田 克士 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (60299245)
曽根 良昭 美作大学, 生活科学部, 教授 (60145802)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | サーカディアンリズム / 体内時計 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの多くの生理現象は約24時間のサーカディアンリズムを有し、体内時計で制御されている。体内時計は人類の進化と共に確立された制御システムであるが、文明の発達に伴う環境変化により、体内時計に狂いが生じている。例えば、人工照明、夜間労働、時差を越える東西移動はサーカディアンリズムを狂わせる。このことから、先進国においてメタボリック症候群が急激に増加している原因の一つに、体内時計の撹乱が示唆されている。また,日本には四季があり,ヒトは様々な環境温度に暴露されている。ヒトを含む哺乳類には,機能が異なる2種類の脂肪組織,即ち,白色脂肪と褐色脂肪が存在する。白色脂肪は多量の脂肪滴を蓄え,エネルギー貯蔵器官として機能するのに対して,褐色脂肪は多量のミトコンドリアを含有し, 脂肪酸の酸化による非ふるえ熱産生を行うことにより,低温環境に暴露された際の体温の維持に関与する。申請者らは,肥満,糖尿病,脂質代謝異常,高血圧を遺伝的に自然発症するメタボリック症候群のモデル動物と正常動物を低温環境に暴露した際に,白色脂肪と褐色脂肪で発現が変動する分子を探索した。その結果,脱共役蛋白質UCP1の発現が,メタボリック症候群のモデル動物と正常動物との間で大きな相違があることが明らかとなった。寒冷暴露を受けると,交感神経からノルアドレナリンが分泌され,β3アドレナリン受容体を介して脂肪組織のホルモン感受性リパーゼが活性化される。ホルモン感受性リパーゼは,白色脂肪の中性脂肪を遊離脂肪酸に分解し,褐色脂肪に高発現する脱共役蛋白質UCP1が遊離脂肪酸を熱として放出することで,エネルギーを消費する。従って,UCP1の発現が低いとメタボリック症候群が誘導される可能性があると考えられた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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