2012 Fiscal Year Annual Research Report
クルマエビ類の生体防御機構と病原微生物間の相互作用に関する免疫・ゲノム科学研究
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23248029
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
廣野 育生 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (00270926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 秀裕 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (20314635)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | クルマエビ / WSSV / RNA干渉 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
1. クルマエビゲノムに存在している病原ウイルスWSSVの遺伝子ホモログの機能解析 クルマエビのゲノム中にホワイトスポット病 (WSV) の原因となるホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV) と類似した遺伝子配列が宿主免疫に関与していると考えたことから、WSSV感染後およびタウラシンドロームウイルス (TSV) 感染後のクルマエビ鰓組織において、WSSV類似遺伝子c52wsv137likeおよびc62wsv447likeのmRNA蓄積量の変化をリアルタイムPCRを用いて解析したところ、WSSV感染個体にのみWSSV類似遺伝子mRNA蓄積量の上昇が観察された。次に、これらの機能阻害を行い、WSSV感染時の生存率の経過観察およびクルマエビ体内におけるWSSVの増幅の指標としてVP28遺伝子の蓄積を定量したところ、WSSVの転写および増幅の抑制に関与していると示唆された。 2. マイクロアレイを用いた大規模遺伝子発現による免疫機能の解明 クルマエビの生体防御機構において、血球は異物の貪食および抗菌タンパク質分泌の働きをすることから、重要な役割を担う。しかし、細胞の分子生物学的分類法は確立されていない。そこで、各々の血球表面に特異的に発現する分子を探索するため、DNAマイクロアレイチップを用い、クルマエビの血球に特異的に発現する遺伝子を網羅的に解析した。解析の結果、integrinファミリータンパク質が血球表面マーカー候補としての可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りにすすでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今夏、大学に次世代シーケンサーが導入されることから、遺伝子発現やゲノム解析の研究が進展出来ると考えている。
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Research Products
(6 results)