2014 Fiscal Year Annual Research Report
クルマエビ類の生体防御機構と病原微生物間の相互作用に関する免疫・ゲノム科学研究
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23248029
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
廣野 育生 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (00270926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 秀裕 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (20314635)
糸井 史朗 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (30385992)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | クルマエビ / 抗菌タンパク質 / ホワイトスポット病ウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 抗菌タンパク質に関する研究 クルマエビの組織別の半定量的PCRで遺伝子発現が確認されている組織からウェスタンブロッティング法を用いてPen-likeの検出を行なった。その結果、Pen-likeは血球において発現が確認された。次に血球細胞中のPen-likeの局在を蛍光免疫染色法により確認した。Pen-likeは血球の顆粒中に蓄積が見られた。また、Pen-likeをノックダウンした個体の血球中でPen-likeは検出されなかった。以上のことから、Pen-likeは血球の顆粒中に蓄積されることが示唆された。また、Pen-likeはクルマエビの生存に不可欠な生体防御因子であることが示唆された。 2. マイクロアレイを用いた大規模遺伝子発現解析 免疫誘導物質である2本鎖RNAをクルマエビに接種した際にエラで顕著に発現が誘導される遺伝子を複数得ることができた。さらに、定量PCRでも遺伝子発現誘導を確認した。今後、これら遺伝子の機能解明を行うことでクルマエビの自然免疫機構の解明につながると考えられた。 3. クルマエビゲノムの存在する病原ウイルスWSSVのホモログ遺伝子 昨年度までに明らかにしたWSSV感染と関連の高いと考えられる2種類の遺伝子がコードすると思われるタンパク質に対する抗体を作製した。これら抗体を用いてタンパク質の検出を試みたが、検出することができなかった。また、このホモログ遺伝子がどのような形で転写されているのかを調べたところ、ポリAテイルを有するmRNAではない転写物として転写されている可能性を示す結果が得られた。これらのことから、クルマエビゲノムに存在するWSSVホモログ遺伝子はタンパク質を産生して機能するのではなく、機能性RNAとして作用している可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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