2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23248053
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
杉田 昭栄 宇都宮大学, 農学部, 教授 (50154472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 勇 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (10252701)
蕪山 由己人 宇都宮大学, 農学部, 教授 (20285042)
佐藤 雪太 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (40271762)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | カラス / 細菌 / 筋 / 飛翔 / 寄生虫 / 筋の糖代謝 / 菌付着 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで、カラスの大腸菌やマラリアなどの寄生虫保有について明らかにした。本年度は、カラスの感染菌保有の可能性として体表の物理的正常を調べた。研究ではカラス羽への細菌付着性を明らかにすべく検討を行った。研究ではカラス羽と代表的な高分子膜の親水 性/疎水性を調べ、細菌付着性との関連性について考察した。大腸菌の対照試料への付着性は非常に高く、検討した3種類の高分子膜ではカウントができないほどの増殖が培地上で認められた。一方、カラス風切羽と尾羽から回収された菌数は多いながらもカウントが可能であり、このことからカラス羽の細菌付着性は疎水性が最も強いPVDF膜よりも低いことが明らかとなった。また、風切羽と尾羽の比較では尾羽において付着性が低い傾向が認められた。枯草菌では全体的に付着性が低く、疎水性が強い風切羽と尾羽、PVDF膜で特に低い傾向が認められた。 本年度のもう一つの柱は、飛翔に関わってカラス飛翔筋の生化学的解析を行った。エネルギー代謝に深くかかわる各種ビタミンの内在量、基本的なエネルギー物質である糖質や脂質の存在量を解析した。その結果,カラス浅胸筋には糖質代謝に主として機能するチアミンがニワトリと比べても非常に多い事が明らかとなった。この事は通常のエネルギー利用として,貯蔵エネルギーである中性脂肪ではなく、糖質あるいは蛋白質をエネルギー源として用いている事を示している。このことは、カラスが畜産資源ではなく、野生動物や環境資源を主たるエネルギー源としている事を示している。 さらに、研究期間中をとおし行っているカラスの生態行動に関しては、装着GPSロガーの解析結果、飛翔速度は時速10~20kmであること、多くのカラスは採餌条件が整っていると4~5km圏内で生活しているが中には、2か月のうちに100kmを超えた移動をするカラスもいることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)