2011 Fiscal Year Annual Research Report
ポリコム群抑制クロマチン形成におけるCpG配列認識の意義の解明
Project/Area Number |
23249015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
古関 明彦 独立行政法人理化学研究所, 免疫器官形成研究グループ, グループディレクター (40225446)
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Keywords | CpGアイランド / CXXCモチーフ / SRAドメイン / Cxxc5 / Np95/UHRF1 |
Research Abstract |
CpGアイランド(CGI)は、哺乳類では,転写開始点付近に集中的に局在している。ES細胞を用いたゲノムワイド解析から、1kb以上の長いCGIはDNAメチル化を受けづらく、エピジェネティック制御因子のひとつであるポリコム群による制御を受け易い一方、短いCGI(特に0,5kb以下)は軽度のDNAメル化を受け、メチル化依存的な制御を受ける。これらの観察は,CGIがエピジェネティック制御のためのプラットフォームとなっていること、そして、その長さやDNAメチル化状態がエピジェネティック制御の選択性を決定する因子となっている可能性を示している。本研究では,CGIがどのように認識されてポリコム群による抑制クロマチンを樹立するのか、CpG配列のメチル化状態を読み取りうる構造であるCXXCモチーフとSRAドメインに焦点を絞った解析を開始した。CXXCモチーフタンパクをコードするCxxc5遺伝子について、ノックアウトマウス、コンディショナルノックアウトES細胞、タンパク複合体の解析を行った。Cxxc5ノックアウトマウスでは、大きな異常は観察されず、ノックアウトES細胞においても、遺伝子発現の異常は限局されていた。また、Cxxc5は、リモデリング因子であるNURD複合体の一部であることを明らかにした。現在、Cxxc5とNURD複合体の局在を、ChIP-seqによって検索している。SRAタンパクであるNp95/UHRF1についても、ノックアウトマウス、コンディショナルノックアウトES細胞、タンパク複合体の解析を行っている。Dnmt1のリクルート以外の新たな機能を見出している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いずれのプロジェクトについても、当初の予定に従って粛々と進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
新たにCXXC1の解析をスタートする予定。また、Fbxl10とFbxl11については、オックスフォード大学との共同研究を介したノックアウトマウス/ES細胞の解析をスタートした。
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