2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23300016
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
笹尾 勤 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (20112013)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 線形変換 / 関数分解 / 不完全定義関数 / CAM(連想メモリ) / インデックス生成関数 / コンピュータウイルス検出 / パターンマッチング |
Research Abstract |
線形変換を用いて、インデックス生成関数の表現に必要な変数の個数を削減する、さらに効率のよい方法を開発した。今期の大きな成果は以下の通りである。1.電子通信情報学会の学会誌に本研究に関して招待論文が掲載された。2.多値のインデックス生成関数に関して、線形変換を用いて変数を削減する方法を開発した。この方法は、カナダで開催された国際会議(ISMVL2012)に採択され、さらに、専門雑誌(Journal of Multiple-Valued Logic and Soft Computing)に掲載される予定である。3.インデックス生成関数を用いてIPV6用ルータを設計した。ここでは、64変数のインデックス生成関数の変数削減をおこない、回路全体を単一のFPGA内に納めることに成功し、回路の性能を大幅に向上することができた。本成果は、2013年3月に米国で開催された国際会議 ARC2013に採択された。4.線形変換を求める新しい方法として、自己相関関数を用いる方法を開発した。この方法を用いると、従来よりも高速に、且つ、メモリをあまり使用せずに、能率の良い線形変換を見つけることができる。本成果は、2013年5月に開催される、多値論理国際シンポジウム(ISMVL-2013)に採択された。本手法に関しては、来年度も引き続き研究を続ける予定である。5.船井ベストペーパ賞を受賞した。対象論文は:中原啓貴, 中西裕之, 笹尾勤, "ポリフェーズ・フィルタ・バンクを用いた基数2kFFTに関して: 電波望遠鏡用分光器への適用," 第11回情報科学技術フォーラム(FIT2012), RC-005, pp.49-56, 2012.である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
線形変換の方法として、自己相関関数を用いる方法を開発できた。本手法は、最適な線形変換を求めるための、理論的な基盤になる可能性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
インデックス生成関数の表現を簡単化する線形変換に関して、さらに詳しく探求したい。 具体的には、アフィン同値類の代表元を用いる方法や、自己相関関数を用いた方法の改良を続けたい。また、来年度からは、所属機関が変わるので、新しい研究体制を構築する予定である。
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