2011 Fiscal Year Annual Research Report
動的に構成が可能な複数画面コンピューティングに関する研究
Project/Area Number |
23300022
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田中 二郎 筑波大学, システム情報系, 教授 (20251043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三末 和男 筑波大学, システム情報系, 准教授 (50375424)
高橋 伸 筑波大学, システム情報系, 准教授 (00272691)
志築 文太郎 筑波大学, システム情報系, 講師 (20323280)
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Keywords | 情報提示 / ユビキタス / ワークスペース / 遠隔操作 / マルチ画面 |
Research Abstract |
ユビキタス環境における複数計算機の表示画面に着目して研究を進めた。 本研究では、「動的に構成が可能な複数画面コンピューティング」に関する研究開発を行い、複数のノートPC画面を初めとして、携帯情報端末、共有の電子白板などの大小の画面を有機的に連携させ、複数計算機間や複数人でのコミュニケーションを円滑にすることを目指した。 平成23年度は「複数画面コンピューティング」の考え方に基づき、「仮想ワークスペース構築ソフトウェア」の構築を試みた。今後この「仮想ワークスペース」の考え方をさらに発展させ「複数画面コンピューティングシステム」を構築する予定である。 平成23年度は「仮想ワークスペース構築ソフトウェア」の機能として、マルチ画面連携機能とマルチマウス機能の検討を行い、試作システムを実装した。 マルチ画面連携機能を用いることにより、ユーザは、従来のマルチディスプレイシステムと同様に、自分のコンピュータの表示画面を他のコンピュータの画面上に移動することができる。従来のマルチディスプレイシステムとの違いは、従来は、あくまで一人のユーザが複数画面を操作していたが、本方式では移動先のコンピュータの画面を借用して表示するところである。そのため複数人が複数の表示画面を共同で利用するグループウェア的な機能が可能となる。 また、マルチマウス機能により複数のマウスカーソルがコンピュータの画面に表示される。複数のユーザが各々のマウスカーソルを持つことができ、表示されたマウスカーソルは対応するユーザが操作するポインティングデバイスにより独立して操作することが可能となった。 平成23年度は、マルチ画面連携機能とマルチマウス機能について、設計からコーディングまでを完了し、システム全体としての基本的な動作を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は「複数画面コンピューティング」の考え方に基づき、「仮想ワークスペース構築ソフトウェア」の構築を試みた。また、「仮想ワークスペース構築ソフトウェア」の機能として、マルチ画面連携機能とマルチマウス機能の検討を行い、試作システムを実装した。このように本研究は概ね計画どおり順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
「複数画面コンピューティングシステム」のシステム全体の動作確認をおこない、ユーザからのフィードバックに基づきシステムの評価・改良を進める。特に、ウィンドウ管理やマウス管理について機能強化を行う。システムの効率化として、画面イメージの転送効率の向上や画面の一部領域のみの転送について実装を行う。また、本システムについて、いくつかのアプリケーションを検討し、試作する。
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