2011 Fiscal Year Annual Research Report
移動透過マルチキャスト通信機能を有する仮想化方式の研究
Project/Area Number |
23300026
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
相原 玲二 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 教授 (50184023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸場 清悟 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 助教 (30274137)
近堂 徹 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 准教授 (90437575)
大東 俊博 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 助教 (80508127)
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Keywords | モバイルネットワーク技術 / 仮想化技術 |
Research Abstract |
あるコンピュータ上で動作する仮想計算機を、インターネットに接続された任意のコンピュータ上に移動(マイグレーション)させ、その動作を継続させるグローバルライブマイグレーション手法が提案されている。マイグレーション先を選ばない柔軟性と、マイグレーション時の通信断が数秒程度で済む点で注目されているが、その対象はユニキャスト通信のみである。本研究はユニキャスト通信のみならずマルチキャスト通信についても中断時間を短縮する新たなグローバルライブマイグレーション技術を開発し、プロトタイプシステムの実装と性能評価を目的としている。本年度は以下のとおり実施した。 仮想化の実現方式に関する調査として、仮想化によるオーバヘッドが小さいと言われているハイパーバイザ型におけるマルチキャスト通信の取り扱いについて詳細に検討し、技術的条件整理と問題点の抽出を行った。その結果、本研究で対象とする仮想化の実現方式を決定した。 研究代表者らは、これまで独自に研究開発した移動透過通信アーキテクチャMATにより、複数のインタフェースを利用したユニキャスト・ユニキャスト間、ユニキャスト・マルチキャスト間、およびマルチキャスト・マルチキャスト間ハンドオーバ実現の可能性を示している。これらの成果をもとに仮想計算機において移動透過マルチキャスト通信が利用できるよう拡張し、その詳細設計を行った。さらに、プロトタイプ実装を行い、結果の一部を学会において発表した。 仮想計算機のマイグレーション等に関連するセキュリティの諸問題について検討を行った。その成果の一部として、インターネット経由で契約者に対し計算機資源を提供するクラウドサービス上に、安全なファイルシステムを構築する方式について提案し、学会において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画における本年度の実施項目について概ね計画通り実施し、成果をあげることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究実施計画に沿って、移動透過マルチキャストの仮想計算機への実装、グローバルライブマイグレーションの性能評価、リアルタイムストリーム映像伝送シスデムへの応用などを実施する予定である。
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