2012 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク省電力化のための有無線統合制御方式の研究
Project/Area Number |
23300028
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
池永 全志 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50284716)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ネットワーク省電力化 / ネットワーク制御 / トラヒック制御 / 無線LAN |
Research Abstract |
本研究では,トラヒック量に応じた適切な規模で動作するネットワークを実現するための,エネルギー消費を考慮したネットワーク制御アーキテクチャの研究開発に取り組んでいる.平成24年度は,設定した三つのサブテーマについてそれぞれ研究を進めた.特に, 前年度に実施したアクセス網および基幹網のそれぞれについて個別に省電力化を行う方式については,さらなる性能向上を目指して方式の改良を実施した. (1)ピークトラヒック量推定に基づく動的網再構成技術: ネットワーク内部のノードにおいて消費される電力に影響を与える複数のモジュールを考慮し,これらの利用状況に基づいてトラヒックを集約し,消費電力を最小化するような制御手法を検討した.その際,通信品質と消費電力削減量のトレードオフを考慮した適切な集約を行うために,設定された遅延時間を考慮する制御手法を考案したほか,ユーザが得られる通信性能を考慮するために,省電力ネットワーク環境におけるトランスポートプロトコルの挙動およびその特性についても詳細な調査を実施した. (2)帰属集約制御による無線ネットワーク省電力技術: 無線ネットワークにおける帰属集約方式に関して,前年度から実施している性能評価をふまえ,省電力性能と端末の通信品質のトレードオフを考慮し,無線基地局の負荷分散を考慮した無線端末の帰属制御方式の検討を行い,シミュレーションによる性能評価を実施した. (3)ネットワーク省電力化のための有無線統合制御技術: 複数ノードが連携して,ネットワーク全体のトラヒック量に応じて稼働/休止を判断するために必要となる有無線統合制御のための方式について検討した.特に,稼働状態の機器を優先して使用する経路制御手法を適用した際の省電力性能と通信性能の関係などに着目し,提案手法の有効性を確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度当初に設定した実施計画にそって三つのサブテーマの研究に取り組み,それぞれのサブテーマについて,ほぼ計画通りの成果を得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
・研究開発の変更および研究を遂行する上での問題点は無い. ・今後は,当初計画にそって三つのサブテーマに関する研究に取り組む.特に,サブテーマ(3)の内容については,より詳細な調査を実施しながら方式提案と評価を推進する.
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