2011 Fiscal Year Annual Research Report
伝統技能の保存継承のための技能素による多機能アーカイブの構築 -間と按配の科学-
Project/Area Number |
23300037
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
森本 一成 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00127169)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻野 嘉宏 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20172009)
渋谷 雄 京都工芸繊維大学, 情報科学センター, 教授 (70226190)
岡 夏樹 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20362585)
小山 恵美 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (80346121)
芳田 哲也 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (00191601)
|
Keywords | 技能素 / 間(ま) / 案配 / 伝統芸能 / こつ |
Research Abstract |
データ収集グループでは、日本舞踊の技を支える技能素について熟練者を対象に踊り時に計測した生体信号から、運動強度やエネルギー消費量を算出し,熟練者における日本舞踊の運動強度は「ゆっくりとしたウォーキング」と同様であり、エネルギー消費量は極めて少ないことを明らかにした。また、指先の巧緻な動作を伴う作業の習熟過程について、組紐結びを対象とした作業(手順の習熟と作業精度の習熟)における精神生理状態を評価し、主観的覚醒度や手首活動量などから習熟過程を評価できる可能性を示した。仮想鏡技能習得システム研究グループでは、動作学習支援システム「仮想鏡」におけるこつの学習をめざし、動作のメリハリを視覚的に提示する手法を提案した。また、アノテーションが付いたデジタルライブラリデータを基として伝統技能の動作データをバーチャルエージェントで再現し、インタラクティブに伝統技能の動作を学ぶことができるマルチモーダル動作習得支援システムを試作した。伝統技能教示用インタラクティブコンテンツ研究グループでは、教示用コンテンツ実装のための設計を行った。ロボットによる動作再現システム研究グループは、1)ロボットへの動作の直接教示(ロボットの手をとって教える)、2)ロボットの顔向き制御、3)人の動作の認識、4)模倣と強化学習に基づく技能習得を通して、センサ系、画像処理系、運動系、学習系の基本的な性能について検討した。また、多機能アーカイブ設計グループは、他の研究グループと連携して多機能アーカイブを利用するシナリオについて検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
伝統技能教示用システムの開発の方は進んでいるが、間と按配に関するデータの取得と分析をより効率よく進める必要があること。また、近赤外線分光法を用いた脳血流の評価についてはさらなる検証が必要と思われること。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究計画に記載のデータ収集グループ、多機能アーカイブ設計グループ、仮想鏡技能習得システム研究グループ、伝統技能教示用インタラクティブコンテンツ研究グループ、ならびにロボットによる動作再現システム研究グループが連携を取り計画に沿って継続して研究推進する。
|
Research Products
(11 results)