2012 Fiscal Year Annual Research Report
伝統技能の保存継承のための技能素による多機能アーカイブの構築 -間と按配の科学-
Project/Area Number |
23300037
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
森本 一成 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00127169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳田 哲也 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (00191601)
寶珍 輝尚 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00251984)
辻野 嘉宏 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20172009)
倉本 到 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (20333502)
岡 夏樹 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20362585)
荒木 雅弘 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (50252490)
桑原 教彰 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (60395168)
渋谷 雄 京都工芸繊維大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70226190)
小山 恵美 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (80346121)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 技能素 / 間(ま) / 案配 / 伝統技能 / こつ |
Research Abstract |
データ収集グループ:これまで集積してきたデータを検討し,匠の技を所有する熟練技能者に共通する作業時の特徴を「間」と「按配」に焦点を絞って抽出した.また日本舞踊における熟練者の踊りについて計測した生体信号と動作の関連性やタイミングとリズムに関連する踊りの特徴を検討した.また「組み紐結び」の習熟過程の生体信号解析、およびNIRS脳血流デー解析を行い,無駄な動きと脳血流の関係性を見出した. データ分析グループ:グラフに基づくデータモデルにおける技能の動作の抽出方法と表現方法を提案した.表現方法では,動作の表現方法のみではなく,「間」の表現方法,再帰的な構造の表現法,ならびに,意味的汎化を提案した.また,演説,音楽,動作における「間」について考察し,技能の伝承には短い「間」の解析が重要と考えられることを指摘した. 多機能アーカイブ設計および伝統技能教示用インタラクティブコンテンツ研究グループ:昨年度試作したマルチモーダル動作習得支援システム(伝統技能の動作データをバーチャルエージェントで再現し伝統技能の動作を学ぶことができるシステム)におけるエージェントの動作再現に対して,重要な「間」の存在を照明の変化で学習者に気づかせる機能を追加した. 仮想鏡技能習得システム研究グループ:所作のコツと関連が深いと考えられるユーザの身体部位の速度・加速度に基づく学習を行えるようにするため,速度・加速度をモーション情報から取得する機構を実現した.学習における直観的な理解をめざし,視覚情報に基づく情報提示手法を検討し実装した.また,聴覚・触覚による情報提示手法の基礎的検証を行った. ロボットによる動作再現システム研究グループ:ロボットで間と按配を再現することを目指し,模倣と強化学習機能を連続空間で扱えるように拡張し,仮想空間上で評価実験を行い単純な問題において学習動作を確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
伝統技能教示用インタラクティブコンテンツの生成が十分にできなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
技能素という概念を基盤として間と案配について,研究計画に記載のデータ収集グループ,多機能アーカイブ設計グループ,仮想鏡技能習得システム研究グループ,伝統技能教示用インタラクティブコンテンツ研究グループならびにロボットによる動作再現システム研究グループが今後も連携を取り,研究計画に沿って継続して推進する.
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Research Products
(14 results)