2011 Fiscal Year Annual Research Report
高速プロジェクタ・カメラを用いたモバイルユーザインタフェースの研究
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23300042
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鏡 慎吾 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (90361542)
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Keywords | ヒューマンインタフェース / 画像処理 / ディスプレイ |
Research Abstract |
本年度は,高速プロジェクタ・カメラシステムのハードウェア部の開発を進めるのと並行して,プロジェクタ・カメラ位置姿勢推定アルゴリズムや映像提示方法,および実現可能なユーザインタフェースの基礎的な検討を行った. プロジェクタ・カメラ位置姿勢推定アルゴリズムの開発に関しては,自身によって平面に投影された既知パターンの観測によって,プロジェクタ・カメラ位置姿勢のうち決定可能な3自由度を求め,低自由度の状態推定問題に帰着する方法の検討を行った.また,直接決定可能な3自由度の精度に関する実験的評価を行った. 高速投影による動きぼけ低減に関しては,倍速駆動法とフレーム分割法による動きぼけの定量評価を行い,動きぼけが視認性を妨げないために必要となるフレーム分割数を明らかにした. 高速DMDプロジェクタ用ファームウェア開発については,DMD制御ボード上に格納された映像データを,外部から動的に指定されたパラメータに基づいて高速平行移動させる投影パターン制御回路を実装した.また,任意の透視投影変換を実現するための実装方式について検討し,演算量を削減するための近似計算アルゴリズムを開発した. ダイナミックな入力インタフェースに関しては,モバイルプロジェクタの向きを利用した投影コンテンツ操作手法の評価を行うとともに,プロジェクタの向きと投影面の向きの両方を利用した投影コンテンツ制御や,高速ビジョンを用いた対象運動予測に基づく情報提示手法の開発を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究実施計画の各項について成果が得られており,目標達成に向かっておおむね順調に進行していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
DMD制御ファームウェアの開発を進めて任意の透視投影変換が可能な高速プロジェクタ・カメラシステムを実装するとともに,基礎検討を進めてきたプロジェクタ・カメラシステムの位置姿勢推定手法,映像投影手法の具体的実装を行う.これらと並行して,携帯端末の動きを利用したユーザインタフェースについてもより具体的なアプリケーションを想定した検討と評価を進める.
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