2011 Fiscal Year Annual Research Report
音声の構造的表象と機械学習に基づく頑健・高精度な発音分析と外国語教育への応用
Project/Area Number |
23300067
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
峯松 信明 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90273333)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 豊 東京国際大学, 商学部, 教授 (30306245)
牧野 武彦 中央大学, 経済学部, 准教授 (00269482)
|
Keywords | 音声の構造的表象 / 機械学習 / 外国語教育 / 発音教育 / 外国語訛り |
Research Abstract |
本研究では,音声の構造的表象に基づく発音構造分析を外国語教育,特に発音教育支援に応用することを研究目的としている。より具体的には,1)構造的表象と機械学習に基づく,少数の発声を用いた頑健な発音分析技術の構築,2)学習者コーパスのIPAラベリングを通した拡充,3)学習者音声の発音に基づく高精度分類技術の構築,4)教育コンテンツの作成などがある。本年度は初年度であり,1)及び3)に力点を置いて研究を推進した。音声の構造的表象は,話者の体格や年齢に起因する声色のバイアスを音声特徴から除去することを目的として提案されており,これの精緻化と,機械学習との融合により高精度な発音習熟度推定技術を構築し,雑誌論文として発表することができた。また,上記バイアスを発声から除去できると,残された音声特徴には発音の訛りに関する情報が浮き彫りになり,この特徴量を使うと発音訛りに基づく話者分類が可能となる。通常話者分類とは,男女や年齢といった軸で話者が分類されるが,構造特徴に基づけば,発音差異に基づく話者分類が可能となる。本年度は帰国子女による米語発音と,日本語訛りを意図的に強く出した日本人英語発音を,母音に関して用意し,これらを使って,発音差異に基づく学習者分類が可能であることを実験的に示すことができた(雑誌論文として発表)。しかしこれらは非常に人工的なデータ,実験環境となっており,世界中の英語学習者の様々に訛った英語発音(即ちリアルデータ)による話者分類の検討が今後必要である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
雑誌論文を二編発表するなど,順調に研究は遂行されている。また,国際会議にて,CALL (Computer-Aided Language Learning)のtutorial講演を行なったり,構造表象による外国語発音分析に関する招待講演を依頼されるなど,通常の学会発表以外の研究成果の告知作業も順調に行なわれている。
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度は,1)構造的表象と機械学習に基づく,少数の発声を用いた頑健な発音分析技術の構築,2)学習者コーパスのIPAラベリングを通した拡充,3)学習者音声の発音に基づく高精度分類技術の構築,4)教育コンテンツの作成などの目標のうち,1), 2), 3) を中心的に遂行する予定である。4) は最終年度に行なう。
|
Research Products
(19 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Acquisition of L2 rhythm2011
Author(s)
D. Erickson, Y. Tanaka, K. Hirose, N. Minematsu
Organizer
Proc. Autum Meeting of Acoust. Soc. Japan
Place of Presentation
島根大学(島根県松江市)
Year and Date
20110920-20110922
-
-
-
-
-